「ジャンプSQ. 9月号」(2013年8月3日発売) と 「りぼん 10月号」(2013年9月3日発売) に、『ローゼンメイデン 出張版』 が掲載されました。
PEACH-PIT先生ご自身によって描かれる読み切り漫画です。
それぞれ1話完結で独立した話になっています。
両方とも、ジュンたちが生きている時代より昔の話です。
* * *
どのドールもまだ、姉妹同士で本当に戦うことになるなど信じていない (あるいは、その可能性から必死に目を背けていた)、そんな時代の話です。
* * *
ジャンプSQ.版では、 「はじまりの箱庭世界」 を舞台に姉妹たちの日常が描かれます。
本編 《TALE 57》 で真紅が 「私たちがいちばん穏やかに幸せに過ごしていた時間」 と述懐しましたが、まさにその時間と場所の話です。
ファンもこの時間の話は読みたかったと思いますし、PEACH-PIT先生も描いてみたかった箇所なのかもしれない、と感じさせる、楽しくてどこか懐かしいような内容になっています。
* * *
物語は、ラプラスの魔の口上から始まります。
「この舞台はちょっとしたアペリティフ」
今回はローゼンメイデン本編のことはしばし忘れ、楽な気持ちで見て頂ければ幸い、とラプラスの魔が舞台上で述べる。
そして真紅の鞄から 「少しだけ時間を巻き戻せる懐中時計」 を取り出すと、(テレビのチャンネルを変えるみたいに) 事も無げに、時間と空間を切り替える。
ラプラスの魔の方が持ち主である真紅よりもずっとこの懐中時計について詳しくて、本来持っている力を引き出すことのできるような印象を受ける。
舞台は切り替わり、箱庭世界へ。
この時代、ローゼンメイデンのドールたちはまだ扉の外へ出ていない。
6人のドールたちにとって、この箱庭が世界の全てだった。
この箱庭は外世界からは切り離されていて、それでいておおよそ何でも揃っている (ご丁寧に 「絶望」 まで用意されているのだが、そのことに水銀燈が気づくのはもうちょっと先の話)。
* * *
少し不機嫌そうな雛苺が登場し、見つけた宝ものを真紅に奪われたと翠星石に訴える。
雛苺も箱庭に来たばかりの頃に比べると、随分とこの空間や姉妹たちに馴染んでいるように見える。
りんごの収穫にも少し飽きていた翠星石は、雛苺をからかってみる。
* * *
このように、箱庭では平和な時間がゆっくりと流れていきます。
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「私たちがいちばん穏やかに幸せに過ごしていた時間」 は既に失われ、もはや夢の中にしか存在しない、みたいな終わり方が少し切なかったです。
同時に、真紅や他のドールたちにとってここで過ごした日々は、自分を温め励ましてくれるかけがえのない思い出であり、心の中の特別な場所に大切にしまわれている、ということも伝わってきました (箱庭での生活を 「鳥かごの中の退屈な生活」 と呼んだ水銀燈も、おそらく同様に)。
なぜローゼンがこのような楽園と幸せな時間をドールたちに与え、そして突然奪ったのかは分かりません。 なにしろ存在も行動も謎に満ちた人物なので。
元々アリスゲームを始める前の単なる控室として、悲劇を背負わせてしまったせめてもの償いのつもりで楽園のような箱庭を作ったのか、それとも娘たちに箱庭で幸せに暮らしてもらうことこそがローゼンの本当の望みで、アリスゲームの方が予期しなかった不幸なアクシデントのようなことだったのか、あるいは他の理由からなのか・・・。
いずれにしても、本編ではあまりお目にかかれない姉妹たちの幸せな暮らしを、今回は垣間見ることができて良かったです。
この中に雪華綺晶がいないのが、ちょっとさみしいですけれど。
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『ローゼンメイデン出張版 - ジャンプSQ. -』
掲載: ジャンプ SQ. (スクエア) 2013年 09月号
発売: 2013年8月3日(土)
ページ数: 26ページ
登場人物: 水銀燈、金糸雀、翠星石、蒼星石、真紅、雛苺、ラプラスの魔
備考: カラー扉
→ ジャンプ SQ. (スクエア) 2013年 09月号 (Amazon)
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(書きかけです 2013年9月16日)
PEACH-PIT先生ご自身によって描かれる読み切り漫画です。
それぞれ1話完結で独立した話になっています。
両方とも、ジュンたちが生きている時代より昔の話です。
* * *
どのドールもまだ、姉妹同士で本当に戦うことになるなど信じていない (あるいは、その可能性から必死に目を背けていた)、そんな時代の話です。
* * *
「ローゼンメイデン出張版 ジャンプSQ. 9月号」
ジャンプSQ.版では、 「はじまりの箱庭世界」 を舞台に姉妹たちの日常が描かれます。
内容
本編 《TALE 57》 で真紅が 「私たちがいちばん穏やかに幸せに過ごしていた時間」 と述懐しましたが、まさにその時間と場所の話です。
《TALE 57》 は、当時一番新しい姉妹だった雛苺がお父様に連れられて箱庭にやってくるところから始まり、やがて箱庭の均衡が破られ、ラプラスの魔がドールたちを外の世界へ誘うところで終わります。 そのわずかな期間にいっときだけ存在した、平和で幸せな時間が今回描かれます。
ファンもこの時間の話は読みたかったと思いますし、PEACH-PIT先生も描いてみたかった箇所なのかもしれない、と感じさせる、楽しくてどこか懐かしいような内容になっています。
* * *
物語は、ラプラスの魔の口上から始まります。
道化の前狂言
「この舞台はちょっとしたアペリティフ」
今回はローゼンメイデン本編のことはしばし忘れ、楽な気持ちで見て頂ければ幸い、とラプラスの魔が舞台上で述べる。
そして真紅の鞄から 「少しだけ時間を巻き戻せる懐中時計」 を取り出すと、(テレビのチャンネルを変えるみたいに) 事も無げに、時間と空間を切り替える。
ラプラスの魔の方が持ち主である真紅よりもずっとこの懐中時計について詳しくて、本来持っている力を引き出すことのできるような印象を受ける。
舞台は切り替わり、箱庭世界へ。
ローゼンの箱庭世界
この時代、ローゼンメイデンのドールたちはまだ扉の外へ出ていない。
6人のドールたちにとって、この箱庭が世界の全てだった。
この箱庭は外世界からは切り離されていて、それでいておおよそ何でも揃っている (ご丁寧に 「絶望」 まで用意されているのだが、そのことに水銀燈が気づくのはもうちょっと先の話)。
* * *
少し不機嫌そうな雛苺が登場し、見つけた宝ものを真紅に奪われたと翠星石に訴える。
雛苺も箱庭に来たばかりの頃に比べると、随分とこの空間や姉妹たちに馴染んでいるように見える。
りんごの収穫にも少し飽きていた翠星石は、雛苺をからかってみる。
* * *
このように、箱庭では平和な時間がゆっくりと流れていきます。
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感想
「私たちがいちばん穏やかに幸せに過ごしていた時間」 は既に失われ、もはや夢の中にしか存在しない、みたいな終わり方が少し切なかったです。
同時に、真紅や他のドールたちにとってここで過ごした日々は、自分を温め励ましてくれるかけがえのない思い出であり、心の中の特別な場所に大切にしまわれている、ということも伝わってきました (箱庭での生活を 「鳥かごの中の退屈な生活」 と呼んだ水銀燈も、おそらく同様に)。
なぜローゼンがこのような楽園と幸せな時間をドールたちに与え、そして突然奪ったのかは分かりません。 なにしろ存在も行動も謎に満ちた人物なので。
元々アリスゲームを始める前の単なる控室として、悲劇を背負わせてしまったせめてもの償いのつもりで楽園のような箱庭を作ったのか、それとも娘たちに箱庭で幸せに暮らしてもらうことこそがローゼンの本当の望みで、アリスゲームの方が予期しなかった不幸なアクシデントのようなことだったのか、あるいは他の理由からなのか・・・。
いずれにしても、本編ではあまりお目にかかれない姉妹たちの幸せな暮らしを、今回は垣間見ることができて良かったです。
この中に雪華綺晶がいないのが、ちょっとさみしいですけれど。
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『ローゼンメイデン出張版 - ジャンプSQ. -』
掲載: ジャンプ SQ. (スクエア) 2013年 09月号
発売: 2013年8月3日(土)
ページ数: 26ページ
登場人物: 水銀燈、金糸雀、翠星石、蒼星石、真紅、雛苺、ラプラスの魔
備考: カラー扉
→ ジャンプ SQ. (スクエア) 2013年 09月号 (Amazon)
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「ローゼンメイデン出張版 りぼん 10月号」
(書きかけです 2013年9月16日)
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- 終劇 「まいてはいけないローゼンメイデン」
- 「ローゼンメイデン オフィシャル ビジュアル ファンブック」 発売
- 『出張版・ローゼンメイデン』 2本 ジャンプSQ. / りぼん
- PEACH-PIT × 宝野アリカ 対談 『KERA! 2013-10月号』
- 小説 『ローゼンメイデン ツヴィリンゲ』 発売
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12月19日、りぼんで連載中の 『ローゼンメイデン dolls talk (ドールズトーク)』第1巻 が発売されました!
『ローゼンメイデン dolls talk』 とは
「ローゼンメイデン dolls talk」 は、かるき春先生が描く 「ローゼンメイデン」のスピンオフ漫画です。
主人公は雛苺。 1話完結型のホームコメディで、作品のコンセプトは 「ドール達のほのぼのとした日常を切りとってみたお話 (本誌p.4より)」 です。
1話あたり7~9ページで、いつでもどこでも、気軽に読めるのも良いところです。
ちょうど表紙カバーに描かれているクッキーやタルトみたいに、楽しさと幸せに満ちた作品です!
月刊誌「りぼん」にて連載中。
→ りぼん公式サイト 「りぼんわくわくステーション」
→ 山とスキーとローゼンメイデン 「『ローゼンメイデン dolls talk』 一話の感想」
コミックスについて
◆ コミックスの厚さ、サイズ
「dolls talk」はコミックスの標準的なサイズです。 やや大きめなヤンジャンコミックス「ローゼンメイデン」と比べると、少しコンパクトめです。コミックス「ローゼンメイデン」との比較
商品の寸法: 17.8 x 11.6 x 1.8 cm
ページ数: 160ページ
◆ コミックスの秘密!?
ちょっと得した気分になる情報です。カバーをはずすと、なんと本体のおもて表紙と裏表紙にかるき春先生の描きおろしの絵があります。
裏表紙には 「どうでもいい 制作中珍事件」 と題打った数コマの漫画があり、そして、おもて表紙には・・・ぜひ確認してみてください。
カバーを外すと裏表紙にはご覧のとおり
結構気がつきにくいですけど、それだけに発見した時はすごく得した気分です!
◆ PEACH-PIT祭りの応募券
この本の帯には、PEACH-PIT祭りの応募券も付いています。→ 3社合同フェア・PEACH-PIT祭り
→ 山とスキーとローゼンメイデン 「PEACH-PIT祭り 2012年冬」
本家 『ローゼンメイデン』 との関係
このdolls talkでは、 ‘ローゼンメイデンとは不思議な生きている人形’ という事実だけがあれば十分で、誰が何のために作ったかとか、どのような仕組みで動くかというのは大した問題ではありません。
ここで大事なのは、人形たちが今を幸せに生きているということです。
PEACH-PIT先生もこの作品を製作段階でチェックされるみたいですし、なにより漫画を描いているかるき春先生がローゼンメイデンを愛読されていらっしゃるとのことで、登場人物や人物関係に全く違和感はありません。
「dolls talk」ができるまで (本誌p.158)
スピンオフ作品なので、基本的には「ローゼンメイデン」との関係はキャラクター繋がりで十分のはずです。
◆ 個人的な所感
自分はこのdolls talk第1巻を通して読んで、『Rozen Maiden』 Phase 34の雛苺の見た夢を思い出しました。Phase 34はフランスからオディールが迎えに来た直後の話です。
オディールと一緒に行くか桜田家に残るか、雛苺は選択を迫られている。 決心のつかないまま、その晩は夢を見る。
夢の中で雛苺は、広い屋敷をひとり彷徨っている。 探しても呼んでも誰もいない。 自分だけを残してみんなはどこかへ行ってしまったのだ、と雛苺は考える。
怖い夢だと思う。
雛苺は過去、実際に突然の別れを経験している。 その時に感じたさみしさや恐怖、再び誰もいない世界に突然放り込まれてしまうかもしれないという怯えを、雛苺は拭い去ることができずに抱え込んでいるようだった。 随分と深いところに沈めてはいたけれど。
そして雪華綺晶がそれを見つけ出し水面付近にまで引きずり上げ、雛苺に夢として見させる……。
◆ ◆ ◆
反対にみんなと一緒に暮らすことが雛苺の望みで、そこでは誰も出て行かない幸せで楽しい生活が営まれているはずです。
雛苺の夢見るその理想の (仮説的な) 生活がまさにこのdolls talkで描かれ、原作からキャラクターを借りてきただけでなく、原作の一面を見事に補っているように感じます。
この雛苺の理想世界では現実は噛み付かなてこない、どこまでいっても雛苺にとって心地の良い (いわば 「Phase 34の夢 」とは正反対の) 世界です。
だから、雛苺視点でこの作品を見ていくことになる読者も、帯のコピーにある通り 「ただひたすら癒される」 のだと思います。
登場人物
まだ1巻なのに、7人のローゼンメイデンのうち5人も登場します。 もちろん、ジュンやのりも出てきます。
雛苺 ひないちご |
|
ドールズトークでは、雛苺が押しも押されもせぬ主人公。 元気いっぱいでがんばり屋で、みんなのことが大好きです。 【原作】では、雛苺の持つ「幼さゆえの凶気」も描かれます。 加減を誤って人間をあやうく殺しかけてしまいますが、その反省から人一倍思いやりのあるドールへと成長します。 肉体を失ったのちも自分のローザミスティカ(魂のかけら)を真紅に託し、共に生き続けています。 |
|
真紅 しんく |
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ローゼンメイデンのドールたちはみんな姉妹同士なのですが、実は真紅は雛苺のすぐ1つ上の姉。 だから姉妹の中でも特に仲良しで、雛苺と一緒にいることが多いです。 厳しいところもあるけれど、やさしいドール。 紅茶とくんくんが好きで、猫が嫌い。 【原作】で真紅は、雛苺と共に暮らすようになり、また水銀燈や他の姉妹と互いにはげしく傷つけ合いながら、ローゼンメイデンの宿命・アリスゲームのあり方について認識を改めていく。 |
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桜田ジュン さくらだじゅん |
|
人間の少年で、雛苺にとっては真紅と同じくらい頼れる存在。 あまり雛苺と遊んでくれないけど、暖かい心の持ち主。 外へ出かけることもありますが、家にいることが多いようです。 【原作】ではジュンが主人公。 普通の人間であるジュンは自分の悩みを抱えて現代社会を生きていますが、同時にローゼンメイデンたちの戦いにも深く関わっていきます。 |
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猫 ねこ |
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雛苺のけらい(友達)の猫。 名前もまだありませんが、雛苺の視点で描かれるdolls talkの物語にあっては重要な登場人物であるはずです。 【原作】に登場する猫とは種類や容姿がだいぶ異なるので同じ猫なのかは不明ですが、雛苺の友達であることには変わりありません。 雛苺がいなくなってしまったあとも、真紅の中に存在している雛苺に気がつくというエピソードも描かれます。 (関係ないですが、「猫」と「描」の漢字、すごく似てます・・・) |
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桜田のり さくらだのり |
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ジュンの姉。 不在がちな両親に代わって桜田家を取り仕切る。 ポンヤリしているけど、大抵のことを平然と受け止められる懐の深さを持っています。 【原作】でもdolls talkでもアニメでも (それと、ミラクルジャンプで新しく始まったキャラを大きく崩したローゼンメイデンのスピンオフ作品でも) この人柄は変わらず、メディアを超えて安定した、おそらく「ローゼンメイデン」の中で最も完成されている人物な気がします。 |
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金糸雀 かなりあ |
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姉妹というよりは、雛苺と同じクラスの友達という印象を受ける金糸雀。 好奇心旺盛でスパイごっこみたいなことが好きですが、最後は失敗してしまうことが多いです。 【原作】の金糸雀はそれほど甘くありません。 最初こそ雛苺の友達のようでしたが、どちらかというと水銀燈に近しいドールで、アリスゲームを深刻に受け止めています。 とはいえ水銀燈ほど融通が利かないわけでもなく、普段は(本来は敵である)他の姉妹と仲良くできる器用さもあります。 ヴァイオリンから繰り出される攻撃は、姉妹の中でも随一の多彩さと破壊力をほこる。 |
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翠星石 すいせいせき |
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雛苺にとって、真紅はお母さんで金糸雀は友達みたいですが、この翠星石はまさにお姉さんみたいな存在なのだと思います。 イジワルで、自分には妹をイジメる権利があると思っているみたいな。 でも本当は、雛苺のことを大切に思っていてくれるやさしい姉です。 【原作】では、翠星石が姉妹の中で一番の平和主義者で、アリスゲームを明確に拒絶しています。 他の姉妹たちが基本的に(そして本能的に)アリスを目指している中で、翠星石だけは人間に憧れているように見えます。 ピノキオというよりは人魚姫みたいな感じで。 いずれにしても、姉妹たちやマスターたちへのやさしさに溢れたドールです。 |
|
水銀燈 すいぎんとう |
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時々現れては、嫌がらせをしてくる黒いドール。 真紅とは仲が悪く、顔を合わせると必ずけんかをしてしまう。 【原作】の水銀燈は、アリスゲームの持つ暗く冷たい影の部分 (あるいは、この影こそがアリスゲームの本質かもしれないが) を一身に引き受ける。 他のドールに対しては攻撃的で、自分自身をも傷つけていきます。 水銀燈がこういう「損な役割」を引き受けてくれたおかげで、他の姉妹たちはアリスゲームの闇に飲み込まれずに済んだのかもしれません。 個人的な感想ですが、ローゼンメイデンの物語を水銀燈の視点で見ていくと悲壮的な叙事詩のような趣があって、水銀燈の人気が高い理由も分かる気がします。 |
|
『dolls talk』第1巻に収録されている話
dolls talkでは、話数を示すものとして‘talk’ が使われています。 原作で使われてる‘tale’をもじりつつ、タイトルとリンクもしていてピッタリな気がします(意味的にも)。
この第1巻には、talk1-19まで計19話が収録されています。
それぞれの話のあらすじと登場人物、ページ数を表にしてみました。
talk | 話のあらすじ / この回の登場人物 / ページ数 | |
---|---|---|
1 | おやつを買ってきてくれたジュンに疲れをとってもらおうと、砂糖たっぷりの紅茶を淹れる雛苺。ただ、今回は砂糖と塩を入れ間違えてしまう。 | |
雛苺, 真紅, ジュン | 8 | |
2 | クリスマスイブの話。雛苺は世界中の子供にプレゼントを配っているサンタクロースの存在を聞き、逆にサンタクロースに贈り物をしようと考える。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり | 9 | |
3 | 大晦日の晩、起きたまま新年を迎えようと思う雛苺。ついにくんくんが犯人を告げ、時計が0時を告げる……と思ったら、夢の中での話でした。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり | 7 | |
4 | 庭の掃除をしていた雛苺が猫を見つけて家来にして、さっそく家来をお茶会に招待する。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, 猫 | 8 | |
5 | バレンタインデーの話。大好きなジュンやのりとチョコレートの交換をして、とても幸せな気分になる雛苺でした。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり | 8 | |
6 | のりの忘れ物を届けるために出かける雛苺は、その忘れ物を忘れてしまう。真紅の助けを借りながらも無事に届けることが出来て、達成感を味わう。 | |
雛苺, 真紅, のり | 8 | |
7 | 四つ葉のクローバーに、くんくんを見逃して落ち込んでいる真紅が笑ってくれるように願いをかける雛苺。真紅が笑ってくれて、雛苺も幸せな気分に。 | |
雛苺, 真紅, のり | 7 | |
8 | かくれんぼをして遊んでもらう雛苺、でも、なかなか見つけてくれないので不安になって泣きだしてしまう。でもジュンはちゃんと見つけてくれました。 | |
雛苺, ジュン, のり | 9 | |
9 | 消えたクッキーを探してついに雛苺は犯人を突き止める。犯人は猫、クッキーをねずみたちに与えているのを見て、やさしい気持ちになる雛苺。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり, 猫 | 8 | |
10 | 夜眠れない雛苺が、同じく眠れないのりと、なんとか眠りにつこうといろいろと試してみるがどれもうまく行かない。それでも、楽しいひと時となりました。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり | 8 | |
11 | 風邪で体調のすぐれないのりに代わって、雛苺が掃除をしたり料理をしたりする話です。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり | 8 | |
12 | 水銀燈が登場。せっかく作ったてるてる坊主にイタズラをされた雛苺は、カビの生えたケーキで水銀燈をびっくりさせてお返しに成功する。 | |
雛苺, 真紅, 水銀燈 | 8 | |
13 | 金糸雀が雛苺の住む家にやってくる。おやつをかけて勝負するが、真紅の大事なティーカップを壊してしまい、最後はそろって怒られる金糸雀と雛苺。 | |
雛苺, 真紅, 金糸雀 | 8 | |
14 | お泊りに来ていた金糸雀が夜中に雛苺を起こし、探検しようともちかける。二人は真っ暗な部屋で鏡を見てびっくりして気絶してしまう。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり, 金糸雀 | 8 | |
15 | 雛苺を怖がらせようと、怪奇番組を見せる金糸雀。策がうまくいき上機嫌で帰ろうするが、夜道が怖くなりこの日も金糸雀はお泊りすることに。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり, 金糸雀 | 8 | |
16 | みんなでスイカ割りをしようという話になるが、顔を描いてスイカに感情移入してしまった雛苺が大反対。仕方ないのでスイカアイスを買って来ました。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり, 金糸雀 | 8 | |
17 | のりは合宿で家にいなかったけど、ジュンと真紅と一緒にお月見をして幸せな気持ちになる雛苺のお話。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり | 8 | |
18 | ハロウィンの日、翠星石が飛んでやってくる。いつもみたいに雛苺をからかって楽しんだけど、最後はきちんと雛苺にもクッキーをくれました。 | |
雛苺, 真紅, ジュン, のり, 翠星石 | 8 | |
19 | くんくんごっこで遊ぶ雛苺と金糸雀、ひょんなことからカラスと緊迫した対立になってしまう。撃退しようと奮戦するも、カラスに敗れてしまう二人でした。 | |
雛苺, ジュン | 8 |
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[ 『ローゼンメイデン dolls talk (ドールズトーク)』 第1巻 ]
収録話 :talk 1~19 / 160ページ
定 価 :420円([本体 400円] + 税)
発売日 :2012年12月19日
著 者 :かるき春 / PEACH-PIT(原案)
発行所 :株式会社 集英社
→ ローゼンメイデン dolls talk 1 (Amazon)
[ 関連ページ ]
◆ スピンオフ 『ローゼンメイデン dolls talk (ドールズトーク)』 連載スタート
- 関連記事
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- 電子書籍化、ローゼンメイデンのコミックス
- PEACH-PIT祭り 2012年冬 / 集英社・一迅社・講談社 (3社合同フェア)
- 『ローゼンメイデン dolls talk (ドールズトーク)』第1巻 発売
- 『ガールズトーク - ローゼンメイデン番外編 -』
- 『ローゼンメイデン』第7巻 発売
めちゃかわ人形少女(ドール)たちの日常コメディ
ローゼンメイデンのスピンオフ(本編から派生した)作品が、「りぼん」 で連載開始です。
その名も 『ローゼンメイデン dolls talk (ドールズ トーク)』。
まんがは、本家とは違う漫画家・かるき春先生が描かれます。
本家のPEACH-PIT先生は、原案と監修という形でこの作品に携わるとのこと。
<ローゼンメイデン dolls talk (ドールズ トーク)>
原案・監修 : PEACH-PIT 先生 → もものたね
まんが : かるき春 先生
掲 載 : 「りぼん」 (集英社) → りぼん公式サイト
原案・監修 : PEACH-PIT 先生 → もものたね
まんが : かるき春 先生
掲 載 : 「りぼん」 (集英社) → りぼん公式サイト
話がやや重くなってきて、地下に向かって井戸を掘り進めていくような展開を見せる本家に対して、こちらのスピンオフ作品は、風船でふわふわ浮くような軽い日常コメディになるみたいです。
今回の第1話を見て面白いと思いました、大好きなローゼンメイデンを本編以外で堪能できるのは嬉しいです!
連載・第1回 ローゼンメイデン dolls talk
◆ 新連載・ドールズトーク第1話は、「りぼん 2012年1月号」に掲載。
舞台は桜田家、真紅がいて雛苺がいる。
真紅に教えてもらいながら、雛苺は自分の力で紅茶を淹れる。 最後は砂糖と塩を間違えてジュンに紅茶を出してしまう・・・という話。
口調や性格、人間関係などは(多少、誇張やデフォルメされていますが)、基本的には本編を踏襲していると思われます。
ローゼンメイデンのアニメ版のドラマCDとか、そういうイメージです、強いていえば。
りぼんを買い続けるつもりはないので、第2回の感想は書けません。
コミックスが出たら買います!!
・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
第1回目の今回は、ローゼンメイデン(本編)の梗概も紹介されています。カラー1P。
7体全てのドールが紹介され、相関図も掲載。
アリスゲームやマスターについても触れられていました。
相関図、水銀燈と金糸雀の関係表記がおもしろいです
感想
かるき春先生という方が、ローゼンメイデンという作品を愛し敬意を払っていらっしゃるのが、とてもよく伝わってくる作品でした。
ローゼンメイデン本編が天体としての月とすれば、このドールズトークは水面に映った月・・・読み終えて、そんな印象を受けました。
天体としてのリアルの月には陰があり、光の及ばない闇も多く含まれています。 一方、そんな月から光のみを抽出して、映し出されるのが水面の月です。
光と闇の交錯する本家ローゼンメイデンと、そこから闇を取り除いたようなスピンオフ作品のドールズトーク、それぞれに別の楽しみ方・魅力がありそうです。
本編のネタバレに触れてしまいそうな内容を避けたり、核心部分には踏みこまないように気をつけながら描いていくのは大変だと思いますが、かるき春先生にがんばって欲しいです。
また、本編読者として、今回みたいに本編の雰囲気を大切にしていただけるのも嬉しいのですが、せっかくなので 「かるき春先生なローゼンメイデン」 というものもぜひ読んでみたいです!
スピンオフ作品の連載、本当に嬉しく思います。
<「ローゼンメイデン dolls talk」 第1話>
掲載: りぼん 1月号 / 2011年12月1日(木)発売
ページ数: 9ページ + ローゼンメイデン紹介1ページ
登場人物: 真紅、雛苺、ジュン
→ 『りぼん』 2012年01月号 (Amazon)
■ 2013年1月7日 追記
dolls talkのコミックス1巻発売されました!
[ ローゼンメイデン dolls talk (ドールズトーク)』 第1巻 ]
収録話 :talk 1~19 / 160ページ
定 価 :420円([本体 400円] + 税)
発売日 :2012年12月19日
著 者 :かるき春 / PEACH-PIT(原案)
発行所 :株式会社 集英社
→ ローゼンメイデン dolls talk 1 (Amazon)
- 関連記事
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- 『ガールズトーク - ローゼンメイデン番外編 -』
- 『ローゼンメイデン』第7巻 発売
- スピンオフ 『ローゼンメイデン dolls talk (ドールズトーク)』 連載スタート
- 『ローゼンメイデン』第6巻 発売
- 『ローゼンメイデン』第5巻 通常版 & 特装版 発売
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