山とスキーとローゼンメイデン

登山、スキーについてのブログです。 また、ローゼンメイデンについての記事も書いています。

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ローゼンメイデン tale28

TALE28 / 危機襲来

マスターはどっしりのんびりいきましょ?


■ 日曜日の午後の来訪者

日曜日の午後、草笛みつが突然、桜田家にやってきた。
時刻は3時を少し回っていた。


 「あれが金糸雀のマスター?」

初めてみっちゃんを見る蒼星石が尋ねる。
真紅と翠星石は警戒するように物陰からこっそりと来客の様子を伺っている。
何も知らない蒼星石は、とりあえず2人に倣う。


 「しっ 猛獣に気取られるです」

翠星石が蒼星石を諭す。

 「あの人間、とんだ危険物ですよ」


 「特に私たちドールにとってはね…」

と、真紅も相槌を打つ。


 ふぅん…?

蒼星石は生返事をする。
特に危害を及ぼすような人間には見えない……どちらかと言えば、感じの良さそうな女性だ。


ジュンが紅茶を運んで部屋に入ってくる。

 「ホントにみっちゃんがいてくれて助かったよ…」


ジュンは、ありがとうと言う。
nのフィールド内で雪華綺晶から逃れ、まかない世界と連絡をとることが出来たのも彼女のおかげだった。

気にしなくていい、と言ってみっちゃんは右手を差し出す。

 「仲間でしょ? これからもよろしくね」


ジュンとみっちゃんは固い握手を交わすのだった。



■ 固すぎた握手

 「…ところで」

みっちゃんは握った手に力をこめて言う。

 「新しいローゼンメイデンのドールをお迎えしたとか何とかって…?」


みっちゃんの表情は一変していて、別人のようになっている。


 「なりゆきで一人…」

と、ジュンはおずおず答える。


二人のやりとりを陰から見ていたドールたちが、不穏な空気を察する。

 「やっ やばい流れです、ずらかるですよ」

 「危険だわ 三方向に散りましょう」

翠星石と真紅は慌てた様子で言う。


 「さっきから気配は感じるの…」

みっちゃんは、物陰に潜むドールたちを完全に察知していた。

 「一体…二体……これが三体目…?」


長居しすぎたのだ。真紅たちはもう少し早く、その場から立ち去るべきだった。

 「もう間に合わないわ…!」


 「蒼星石だけでも走って逃げるですよ」

翠星石は妹を逃がそうとする。

 「決して後ろを振り向いては…」


しかし、時はすでに遅かった。
みっちゃんに背後へ回り込まれて、3人のドールは捕まってしまう。


みっちゃんが桜田家に来た目的の1つは、ローゼンメイデンのドールたちを抱っこすることだった。


■ 本題?

抱っことは別に、アリスゲームの現状と今後の対策についてジュンと確認し合うことも、みっちゃんの来訪目的だった。
みっちゃんとて、自分の欲望の赴くままに生きているわけではない。


マスター同士が情報を出し合い、アリスゲームの現状を整理してみる。

まいた世界とまかなかった世界、ジュンとジュン、7人のローゼンメイデンとそのマスターたち、行方知れずとなっている者、動かなくなった者……等々。
それらのことが図にまとめられて、スケッチブックに描かれていく。


 「今の戦況こんな感じ…かな?」

複雑に思えていた状況も、整理して図にしてみると意外と単純なもののように見えた。
と同時に、その図はアリスゲームの本質から離れた辺境を描いたものに過ぎず、どこにも導いてはくれないようにも思えた。そもそも、描き込んだもの全てが正しいとも限らないのだ。


 「どうしたらいいんだろ、早く前に進まなきゃいけないのに…」

と、ジュンは言う。


 「目的はもう決まってるわけじゃない?」

みっちゃんは、途方にくれるジュンの肩に手を載せて励ます。

 「雛苺ちゃんを取り戻すこと……それに」


 今いる子たちをちゃんと守ること!

みっちゃんの言葉が、目的を真っ直ぐと指し示す。


 「アリスゲームだってもう何百年も答えが出ていないんだもの
  マスターはどっしりのんびりいきましょ?」



その後、ローゼンメイデンたちの写真を何枚か撮ってから、みっちゃんは帰途についた。
ドールたちは、ほっと肩を撫で下ろすのだった。



■ 夜の深い時間、月と蒼い影

その晩。

ジュンの部屋に置かれた薔薇乙女の鞄の1つが、静かに蓋を持ち上げる。
ドールの1人が鞄から出てきたのだ。

そっとカーテンが開かれる。
窓から差し込む月の光が、蒼星石の姿を照らし出す。

蒼星石は、少しのあいだ空に浮かぶ満月に近い月を眺め、それから窓の鍵に手を伸ばす。
寝ぼけているのではなく、はっきりと覚醒していることは、彼女の迷いのない動作からも伺える。


と、その時、後ろから声がかけられる。


 「今夜もまた行くのね?」

 「…真紅」


声をかけたのは真紅だった。

 「あの人のところへ…」




次回は46号(10/14発売)掲載予定


【 今回の概要 】
ジュンと草笛みつ、2人のマスターが再会した。アリスゲームに関わる者同士として、現状を確認して今後について話し合う。具体的に何をすればいいかはわからない2人だったが、ドールたちを守っていくという揺るぐことのない目標を見出す。



【 今回の考察 】

ジュンとみっちゃんの目から見たアリスゲーム
tale28 アリスゲームの図
みっちゃんの書いた現在の状況をまとめた図

この図は、読者にとっても特に目新しいものではない。
強いて挙げれば、雪華綺晶のマスターである(かもしれないと、真紅と翠星石が推測している※1)オディールが、ここでは雛苺のマスターということになっている。もっとも、これはジュンとみっちゃんの持っている情報で描かれた図なので仕方がない。
(※1 雪華綺晶のマスターがオディールという説は、ラプラスの魔が肯定している《…PHASE 42》ので間違いないと思われる)。

しかし、雪華綺晶の指輪やマスターについては謎が多い。

[ 雪華綺晶の指輪に関する謎 ]
・雛苺のマスターを名乗るオディールが登場、指輪を所持《…PHASE 33》。のちに真紅と翠星石は、彼女のはめている指輪は雪華綺晶のものであると推測《…PHASE 42》。
・雪華綺晶はまかなかったジュンに契約を迫ったが、その時に自らの指輪を所持していた《…TALE 14》。
・精神を閉じ込められた結菱氏の手袋の下にも指輪を確認。翠星石は蒼星石のものと推測するが《…PHASE 42》、その後、蒼星石はジュンと正式に契約をしたので《…TALE 15》、昏睡状態の結菱氏が今も嵌めてるであろう本当の指輪の持ち主は不明。

[ 大胆な仮説 ]
雪華綺晶は(偽りの)指輪をいくつも持っている、または作り出すことが出来る

というわけで、結菱氏が今嵌めているのも、雪華綺晶の指輪の1つであるとも仮定。
雪華綺晶の指輪は契約者から力を分けてもらうためではなく、契約者の精神を閉じ込める時に必要なのかもしれない。




【 その他 】

月の満ち欠け
tale27とtale28の月の比較
TALE27とTALE28の月の比較

前回のTALE27と今回のTALE28には、月が描かれています。
月の形に関して全然詳しくないので調べてみました。形としては、TALE 27の月が25日月、TALE 28の月が17日月に見えます。

とりあえず、適当に検索したサイトです。興味があったらご覧ください。
http://kira03.fc2web.com/zatsugaku/002moon.html



<TALE 28>
掲載: 週刊ヤングジャンプ 2010年41号 / 9月9日(木)発売
ページ数: 28ページ
登場人物: ジュン、草笛みつ、金糸雀、真紅、翠星石、蒼星石



[ 関連ページ ]
前回 ローゼンメイデン TALE 27
ローゼンメイデン原作の全話レビュー


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