山とスキーとローゼンメイデン

登山、スキーについてのブログです。 また、ローゼンメイデンについての記事も書いています。

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ローゼンメイデン tale26

TALE26 / まきました

おかえりなさい


■ まいた世界

ピンポーン

ドアのチャイムが鳴り、桜田のりはドアを開ける。
ひょっとすると、ジュンとドールたちが帰ってきたのもかもしれない。


 「ジュンくん!?」

 「…宅配便です」


のりはハンコを押して荷物を受取る。


もう一週間…

弟のジュンがみんなを助け出すために扉を開けることを選び、世界を飛び出してから一週間になる。それから何の音沙汰もない。
信じてはいても、不安になるだけの日数が経過した。


 「そうだわ…それに」

ジュンたちが帰ってくるのは、玄関の扉からではないはずだ。近所のスーパーに野菜を買いに行ったわけではないのだから。

のりは、大きな鏡のある物置部屋へ行ってみる。


 「やっぱりきっと、この大鏡からよねぇ…」

帰ってくるのはこの鏡からに違いない、とのりは思う。

 「出かけていったときと同じように」


nのフィールドの出入り口となる鏡の表面は静まりかえり、これと言って変わったところがないように見える。

帰ってこない弟たちに思いを馳せ心配するのりは、鏡に手を触れてみる……。


その瞬間、表面が波を打ち鏡の中から手が伸びてくる。
そして、何者かが現れる。

ジュンと翠星石だった。


 「た…ただいまですぅ、のり」



■ 砕け散った入り口の鏡

現れたのは、ジュンと翠星石だけだった。
二人だけが先に到着できたのには理由がある。

まいた世界へ続く木の枝をみんなで歩いてるとき、先を急ぐ翠星石が足を滑らせて滑落、咄嗟に翠星石の手を掴んだジュンも引きづり込まれて一緒に転落してしまった。だが幸い、二人が落ちた先に“ウサギの穴”があり、そこがまいた世界に通じていて、結果としてショートカットになった、という次第だ。


ジュンと翠星石、のりは、他のみんなが帰ってくるのを待つ。


 「もう近くには、いるですよ」

翠星石は言う。

 「きっと、出口が見つからないだけです」


何か合図を送れば向こうも気がつくはず、と言って翠星石は鏡をコンコンと叩き始める。ジュンもそれに倣う。
だが、そのわずかな衝撃で不安定に置かれていた鏡は転倒する。

そして、鏡は砕け散ってしまった。



■ 『少女のつくり方 特別号』

 「鏡がなきゃ、nのフィールドを行き来できないです」

翠星石は自分を責めて泣き出してしまう。


ジュンは見かねて、くんくんのぬいぐるみを使って翠星石をなだめるのだった。
そして1つの提案をする。

nのフィールドへ通じる道は1つだけではない、夢の扉を開いてアプローチしてはどうか、と。


夢の庭師として、その辺はむしろ専門家であるはずの翠星石だったが、鏡を割ってしまったことで頭がいっぱいになり、そこまで考えが及ばなかったのだ。
ジュンの指摘に従い、翠星石は夢の扉を開くことにする。

夢の扉は、誰かが眠りについていないと開くことはできない。
最初、のりが眠ろうとするが失敗して、ジュンが眠りにつく。しかし眠りは浅く、夢の扉が開ききる前に目覚めてしまう。

それでも、翠星石はnのフィールドから何かをつかみ出すことに成功した。
『少女のつくり方 特別号』 と書かれた小さな箱だった。


のりは 「少女のつくり方」 という名前に見覚えがある気がした。

 「それってどこかで……」


荷物だ。
宅配便で届けられた荷物の中に、その品名の書かれたダンボール箱があったことをのりは思い出す。この日の朝に受け取ったばかりのものだ。

のりたちは、玄関へ行きダンボールの荷物を開ける。
中身は、ローゼンメイデンの鞄だった。



■ 全員集合

鞄の中には真紅が眠っていた。
超特急便なるものを使って帰ってきた、と真紅はいう。

真紅は、『少女のつくり方 特別号』に入っていた懐中時計を受け取る。
この時計には不思議な力があり、物の持っている時間を少しだけ巻き戻すことができるという。


 「例えば、壊れてしまった鏡を元通り」

真紅はそういうと、割れた鏡を造作もなく直す。

 「…なんて如何かしら?」


そして、ひび一つない、完璧に元の姿に戻った鏡の中から、金糸雀と蒼星石が現れる。

 「ただいまーかしら!?」

 「ようやく出口が見つかった」


ここに(事情があってこの場にいないドールたちを除いて)、全員がまいた世界に帰還を果たしたのだった。


 「おかえりなさい」




次回は38号(8/19発売)掲載予定


【 今回の概要 】
失踪した雪華綺晶、めぐを探すためにnのフィールドに残った水銀燈、今は眠っている雛苺、この3人を除く全てのローゼンメイデンのドールズがジュンと一緒にまいた世界に帰ってくる。いよいよ、まいた世界での物語が始まる。



【 今回の考察 】
今回から、作品の舞台がまいた世界へと移る。
作中の時間的には、PHASE43(旧作最終回)から1週間が経過している。
(現実時間的には、コミックバーズにPHASE43が掲載されてから3年以上の時間が経った)


夢の扉
夢の扉を探して開くことが出来るのは、ローゼンメイデンの中でも翠星石と蒼星石の双子の庭師だけ。
最初に翠星石がジュンの夢に入るとき(→PHASE11)や、のりを利用して蒼星石が登場するとき(→PHASE19)は強制的に人間を眠らせて夢の扉を開いている。しかし、いつもこの方法が使えるとは限らないらしく、罠を仕掛けてジュンを転ばせて気絶させたり(→PHASE15)、今回のように眠るのを待たないといけないこともあるらしい。
いずれにしても、扉を開くのに必ずしも夢を見ている状態である必要はないようだ。おそらく、普段は意識によって固く閉ざされている無意識へつながる扉を、自我が弱くなっている隙に開くという作業をするのだろう。つまり、夢の扉からnのフィールドに入るときは、無意識の領域を経由することになるのだと思う。
例外として、担任の梅岡の来訪を受け過去の辛い出来事がフラッシュバックしたときの眠りでは、夢を見ていないという理由で夢の扉を開けなかった(→PHASE28)。



<TALE 26>
掲載: 週刊ヤングジャンプ 2010年33号 / 7月15日(木)発売
ページ数: 30ページ
登場人物: ジュン、金糸雀、翠星石、蒼星石、真紅、桜田のり、宅配のおじさん



[ 関連ページ ]
前回 ローゼンメイデン TALE 25
ローゼンメイデン原作の全話レビュー


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