山とスキーとローゼンメイデン

登山、スキーについてのブログです。 また、ローゼンメイデンについての記事も書いています。

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RozenMaiden newanime tale5

Anime-TALE 5 / 天使の黒い羽根

見れば分かるでしょ、水銀燈よ


ローゼンメイデン第5話です。

水銀燈が登場し、まかなかったジュンの周囲も騒がしくなって来ました。
ただし、それは本当に手に入れたものではなくあくまで一時的なものである、とも仄めかされます。


今回の内容


    ・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・

<あらすじ>

図らずもまかなかった世界へやってきた水銀燈は、運悪く真紅と鉢合わせてしまう。 例によってケンカを始める2人だが、nのフィールドへ通じる扉も既に閉じられ、行く宛もない水銀燈は、同じく取り残された真紅との共同生活を余儀なくされる。 真紅たちの話し声をよそに、水銀燈は屋根の上で一人、マスターのめぐを想うのだった。


    ・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・


今回、まかなかったジュンは2件の異世界からの来訪を受けます。

1件目は水銀燈です。 まかなかった世界への出現は、水銀燈本人も真紅も予想外だったようです。
2件目は「新・少女のつくり方」という本です。 真紅は警戒していますが、ジュンは興味津津です。 この本は水銀燈の登場とは全く関係なく、第3者的な存在みたいです。



水銀燈



  雪華綺晶にさらわれためぐを追って、病室の鏡からnのフィールドへ飛び込む


これが、原作旧シリーズで描かれた水銀燈の最後の姿です。


その次に水銀燈が姿を現すのが、まかなかった世界のジュンの部屋、今回の話です。

水銀燈はnのフィールド内にある 「ガラクタ置き場」 の扉を片っ端から開けて探しものをしていたところ、この世界の、しかも真紅もいる部屋へ 「偶然」 来てしまったということです。

さらに、その一瞬だけ開いた 「イレギュラーなウサギの穴」 はその後すぐに塞がれて、ただの鏡に戻ってしまい、水銀燈はnのフィールドへ戻ることが出来なくなってしまいました。


風呂場の鏡
一時的にnのフィールドに繋がった風呂場の鏡


ともあれ、とりあえず水銀燈もまかなかったジュンの家に住むことになりました。 真紅と一緒に。
なので、めぐ探しの旅は一時おあずけです。


柿崎めぐ

めぐが水銀燈のマスターです。

めぐは先天性の難病を患っていて、生まれた時から長くは生きられないだろうと宣告されています。
外へも出られず、ずっと入院生活を送っているようです。


難病や障がいのある子どもを持つ家族に多大な負担がかかることはめぐも知っていますし、そのことで出て行ってしまった母親を恨む気持ちは特にないようです。

その分、全てが父親にのしかかっていることも承知していますが、感謝や申し訳なさ、自分の存在の否定、さみしさといった気持ちが複雑に入り乱れて、忙しい合間を縫って時々お見舞いに来てくれる父親をいざ目の前にすると、自分でも予期していないような言動がふと出てしまうようにも見えます。

10代半ばの少女が抱えこむにはあまりにも過酷で複雑で膨大な感情ですし、それを然るべき場所へ導くような水路をまだ自分の中に確立できていません。


そんな時に、めぐは水銀燈と出会います。


水銀燈とめぐ

生まれた時から既に自分に組み込まれていたこと (難病、あるいはアリスゲーム) を自分だけの問題と受け止めてしまい、しかもそれらを適切に処理するためのシステムや手段を持ちあわせておらず、そのうち抱えきれなくなって自分の中から (かなり歪んた形として) 溢れさせてしまうあたりは、水銀燈とめぐの共通点かもしれません。

水銀燈はめぐの処理しきれなかった問題を引き受けつつ (マスターの心はドールに流れ込む)、めぐの歌によって自分も癒されていきます。


  
契約

夕日に赤く染まる病室で、2人は正式に契約を結びます。

水銀燈とめぐの契約 thumbnail


原作を読んだ時はなんとなく冬の夜のイメージを持ちましたが、夕焼けの中の契約もドラマチックでした。

その契約を結んだ直後、雪華綺晶がめぐを連れ去ります。
もう少し余韻が欲しかったのですが、ある意味、雪華綺晶の無粋さも出ていてかえって良かったのかもしれません。

めぐは精神体を持っていかれて、現実世界の肉体は 「眠り」 続けることになります。


ともかくも、水銀燈のめぐを巡る長い旅がここに始まります。
その途中でまかなかった世界へ辿り着き、今回の水銀燈登場となったわけです。


からたちの花

めぐが歌っている歌は 「からたちの花」 です。

北原白秋の作詞、山田耕筰の作曲の唱歌で、You Tubeでもいろいろな方が歌う 「からたちの花」 が聴けます。

水銀燈は、この 「からたちの花」 を歌うめぐの傍にいると癒しの効果が得られるようです。

良い歌なので歌自体にも力がありそうですが、何よりも、この歌を歌っている時のめぐの穏やかな心が水銀燈に流れ込み、それで良い影響を与えているみたいに見えます。



『新・少女のつくり方』


ジュンの元に、新たに 「少女のつくり方」 が届きます。
その名も、『新・少女のつくり方』。

「新・少女のつくり方」
今回届いた 『新・少女のつくり方』 と 「元祖『少女のつくり方』」


値段も同じですし、パッケージのデザインもそっくりです。
真紅は、雪華綺晶の罠の可能性もあるから開けてはいけないと釘を刺します。

今のところ、まいたジュンが送ったものか否かは不明です。 というのも、現在は携帯電話でまいたジュンと連絡を取り合えないので。

今回は第1号だけ届きました。



『てのひらの人形』 第4話


絵本『てのひらの人形』


絵本第4話目です。

港の食堂で叔父さんはビールを飲んで、
私におみやげをくれた。
「ありがとう」と言って、
私はすぐに包み紙をやぶいて、
箱も開けてしまった。

箱の中には、
木でできたきれいなお人形がいたの。


おみやげは、やはり (なんとなく予想はしていましたが) 人形でした。
ただ、いわゆる 「お人形さん」 ではなくて、民芸品みたいな人形です。

てのひらの人形の人形
おみやげの人形

この人形は、あまり夜中に動き出しそうな感じがしません。


『てのひらの人形』 の絵本

ジュンがアルバイト先の書店で見つけます。
児童書コーナーと思しき場所に置いてありました。

本屋で見つけた絵本「てのひらの人形」
書店にあった『てのひらの人形』、例の船乗りの叔父さんの話です


普通に市販されている本なのか、それとも 『少女のつくり方』 みたいな特別な本なのかは分かりません。
ジュンは、ただ 「人形」 というワードに惹かれて手にとってみたようです。



次回予告


第6話 「下弦の月まで」
放送日 : 2013年8月8日 (TBS)

http://www.tbs.co.jp/anime/rozen/story/index-j.html#story06



< アニメ TALE 5 「天使の黒い羽根」 >

・放映日: 2013年8月1日(TBS)
・登場人物: 桜田ジュン、店長、斉藤さん、水銀燈、真紅、雪華綺晶、柿崎めぐ
・原作範囲: 『ローゼンメイデン』 TALE4、 『Rozen Maiden』 PHASE23, 28, 29,33,35,37,43(回想シーン)



[ ブログ内関連ページ ]
2013年の「ローゼンメイデン」新アニメ 7月よりTBS系列にて


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  私、きれいなものが好き
  きれいって色々あるの



めぐ1


  大切なのは「触れてみたい」って感じる手
  手を繋ぐとその人のこと、ぜんぶわかってしまうの

  だから、ここに永遠を誓うのよ



めぐ2


  ねぇ、触ってもいい?
  さっきの痣《あざ》、もう一度みせて?

  触ってみたいの



巴


  あれはしるしよ
  約束を忘れないためのしるし

  きっと、わたしたち繋がってるの
  うんと深いところで・・・・・・






                 ◆       ◆       ◆


放課後の誰もいなくなった教室で、学級委員長の巴が転校してきたばかりのめぐにノートを見せている。 このクラスでの授業の進み具合を伝えて、分からない箇所があれば丁寧に教える。


■ ほら、私ずぅーっと入院していたでしょう、ガールズトークとかいいなぁって

めぐは突然、巴に好きな子はいるか尋ねる。

巴はあまりそういう話をしたくなかったし、めぐも本当に知りたくて質問しているわけではなさそうだった。
自分は長期に渡って入院していたから学校での生活をあまり楽しんだことがない、だから同級生との放課後の勉強会ごっこやおしゃべりに憧れていた、とめぐが話す。

こう言われてしまうと、巴も無下にはできない。
めぐと巴のガールズトークはこうして始まる。


                 ◆       ◆       ◆

■ お揃いの傷みたい、なにかの目印に見えてこない?

めぐは、巴の腕に剣道の稽古中に付いたという痣を見つける。
それから自分の点滴跡を指して、お揃いの傷みたいだねと言う。


  なにかの目印に見えてこない?


その言葉は、巴の深い部分に残滓した何かに触れる。

まるで、巴が意識できていない (あるいは無意識に気づかないフリをしている) 「痣」があることをめぐはちゃんと知っていて、その存在を暗に示しているみたいに聞こえた。 そしてめぐは、それが意味するもの、もたらすことになるものまでも正確に予見しているようにみえた。


                 ◆       ◆       ◆




ガールズトーク - ローゼンメイデン番外編 -



『アオハル “sweet号”』に掲載された短編で、登場人物はめぐと巴の2人だけです。

ローゼンメイデン本編を知らない読者にも配慮した内容で、初めから終わりまで、普通の中学生同士のおしゃべりが描かれています (途中で手を握りあったりしますが、それはそれとして)。
もちろん本編を知っていれば、2人の会話の端々から本編へ通じる伏線や言葉の裏に隠れている事象を感じとることができて、一層興味深く読めるのは言うまでもありません。

スピンオフ作品の「ドールズトーク」を意識してのタイトルだと思います。 もともと「ドールズトーク」というタイトルがガールズトークという言葉からもじったものだと思われるので、タイトル的に一周して、原点回帰・先祖返りしたと言えるかも!?


このガールズトークというタイトル、ここでの「トーク」は口で交わすおしゃべりに限らず、広義に「交流」「つながり・絆」を意味しているようです。



         ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷

◆ キーワード


■ 痣 《あざ》 ~ 「約束を忘れないためのしるし」 ~

めぐは、手に残る痣を指して「しるし」と言う。
痣については TALE 40 にも記述があり、そこで痣の意味するところはなんとなく分かると思います。

「それが契りってものなのよ たとえ一度約が解けたとしても、糸は簡単に消えたりしないわ。うっすらと…けれどもずっと残るのよ 痣みたいにね」 《TALE 40 より》


それにしても、約束を忘れないためのしるしであるという「痣(あざ)」。 その漢字が、「志(こころざし)」 と 「疒(やまいだれ)」 で成り立っているのは面白いです。


■ 手の交わり ~ 「心の一番深くを繋げる場所」 ~

手は一番深くを繋げる場所であり、だからここに永遠を誓うと言うめぐ。 めぐと水銀燈の深い絆を感じさせるセリフだと思います。

同時に、いま背後にいる雪華綺晶との結びつきは浅く、たまたま思惑が合致しただけの一時的な関係にすぎないと、めぐが宣言しているようにも聞こえます。
というのも実体を持たない雪華綺晶にめぐは触れることが出来ず、手を繋ぐことはできないので。 ともすれば、どこかでこの会話を聴いているであろう雪華綺晶への当て付けと取れなくもないです (物理的な体がないのは雪華綺晶本人のせいではないのですが)。

指輪をはめて契約を結ぶという他にも、ぜんまいを巻く、人形を作りながら呼びかけるなど、確かにローゼンメイデンでは手を通じて繋がることが多い気はします。


         ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷ ◆ ÷

◆ 物語中時系列


この「ガールズトーク」は物語中の時系列的に、 TALE 32 ~ TALE 36 の期間のどこかの話のようです。

「ガールズトーク」は2月14日発売のアオハルに掲載。 この時点で本編はTALE 43まで掲載済み、ちなみにTALE 44の載るヤングジャンプ2012年13号は2月23日発売。



TALE 36 は日曜日にジュンが翠星石を連れて教室へ行く話で、そこでゴミ箱に捨てられためぐの上履きを見つける。 TALE 37 は翌日の月曜日の話で、その日のうちにジュンがめぐに踏まれて病院に搬送されてしまう。
なので今回の話は、めぐが転入してきた月曜日 (=TALE 32) からその週の金曜日までのいずれかの日の放課後で、話数的には TALE 32 ~ TALE 36 の間ということになります。

さらに言うと、火曜日(TALE 33 ~ TALE 35)は除外できると思います。 この日、めぐは屋上にいたけど教室には来ていないし、巴も放課後は部活があったみたいなので。 ちなみにこの日は、桜田家でジュンと皆人のボーイズトークがありました。

    ・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・
★ 金曜日である可能性

金曜日の出来事として確実なのは、めぐが教室のゴミ箱に上履きを捨てるということ (そして2日後の日曜日にジュンが発見して拾う)。 めぐは金曜日、おそらく一番最後に教室を出ます。
実際、この話の最後に巴は先に帰ってしまい、めぐが一人教室に残されます。 放課後に、めぐが居残って巴に勉強を教わったのはこの時が最初で最後だと思うので、金曜日説はなかなか有力なように思えます。 病弱の転入してきたばかりの生徒が、一人で最後まで居残るとは考えづらいので。

ただし、めぐが巴以外のクラスメイトと居残り勉強をやっているのなら、この金曜日説はあっさり崩れてしまいます。


というわけで、真相は闇の中へ・・・!!
くんくんスタンプ 74点
    ・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・




<ガールズトーク - ローゼンメイデン番外編 ->

   掲載: 『アオハル “sweet号”』
   ページ数: 12ページ
   登場人物: 柿崎めぐ、柏葉巴
   備考: コミック収録は現時点(2012年6月)で不明
    ┗ 『ローゼンメイデン 8巻』に収録 [2013/1/7 追記]


PEACH-PIT先生のコメント
PEACH-PIT先生のアオハル巻末コメント




『アオハル “sweet号”』 - ヤングジャンプ増刊号 -


アオハルsweet号表紙


   定価 600円 (税込)
   発行 2012年2月14日 発売
   出版社 集英社
   URL http://aoharu-yj.net/


  → アオハル “sweet(スイート) ” (Amazon)




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ローゼンメイデン tale42

TALE42 / 絶望と希望

そう、もう一人いたんだよ


■ 仲良しごっこはおしまい

鏡の中に手を差し込んだ水銀燈が掴んだものは、真紅の手だった。


 「真紅!?」

 「水銀燈? どうして貴女が……」


翠星石と蒼星石も、真紅の後に続いて現れる。
思いがけず、姉妹たちは一堂に会することとなった。


意識を取り戻した巴も加わり、それぞれが見聞きしたことを語り合う。

しかし欠けているピースが多すぎる。 寄せ集めた情報は断片的すぎて、組み合わせたところで何も完成しないし、どこにも導いてくれそうになかった。

行動に移るべき時のようだった。
水銀燈は、いつまでも続く方向性も生産性もない真紅たちの会話を 「パーティーのおしゃべり」 と揶揄して、一人で立去ろうとする。


好きで話し合いを続けているわけではなく、マスターを奪われてしまい行動を制限されてしまっているという事情もあるのだが、結局のところ水銀燈の言うとおり 「パーティーのおしゃべり」 にすぎないことには違いなかった。 そして、当の真紅たちにもそれは分かっていた。


 「仲良しごっこはおしまい」

と金糸雀も言う。

 「もう私も時間を無駄にしたくない」


もう時間を無駄にはできない。
普段は妹たちの話を聞き、あまり自分の意見を押し出さすことのない金糸雀の発言だけに、強い意志が感じられる。 みっちゃんを奪われたことで、少し焦りが生じたのかもしれない。

翠星石が、一人になるのは危険だと言って金糸雀を引きとめようとする。


 「私たちはいつだって、本当は一人だわ」

そう言うと金糸雀は傘を広げ、一人でその場から飛び去る。



■ 新しいドール

金糸雀にもどうすればいいか分からなかったし、みっちゃんの居場所すら掴めていない。
それでも行動を起こさなければ、みっちゃんに近づけないのだ。

金糸雀は、どこまでも続くように見える「ハリボテ」の病院廊下を、あてもなく飛び続ける。


 「ひとつ思い出したわ」

水銀燈が後ろから声をかける。
ただ一人、金糸雀を追ってきたのだった。


 「私が見たのは、目よ」

人形なのに、人形の目みたいではなかった・・・
水銀燈はみっちゃんの部屋で見た謎の人形について、思い出せたことを語って聴かせる。

それは大事な話かもしれなかった。 しかし、そんなことは今の金糸雀にはどうでも良くて、水銀燈が一緒に来てくれたことが嬉しかった。


そして水銀燈の方も話しかけるキッカケが欲しかっただけで、そんな話をするためにわざわざ追って来たわけではなさそうだった。
かつてマスターを追って鏡に飛び込み、nのフィールドを彷徨っていた水銀燈には、今の金糸雀の気持ちが良く分かるのかもしれない。


そんな二人の前に、見えない壁が立ちふさがる。
透明なガラスみたいな壁だ。 壁の向こう側も見えるし、自分の姿もうっすらと表面に映っている。


 「……? 水晶のカベ……」

雪華綺晶の世界で一度触れた金糸雀は、それがガラスではなく水晶であると確信する。

水晶の壁の向こう側で、開かないはずのハリボテの扉が開く。
扉の隙間からは 「目」 が金糸雀と水銀燈を窺っている。


「目」 の持ち主が扉から出てくる。 見たことのない人形だった。
金糸雀たちローゼンメイデンよりも頭1つ分小さく、動きもぎこちない。


 「オ姉さま・・・」

と、その人形は言った。



■ 4人寄れば文殊の知恵

飛び去った金糸雀を水銀燈が追っていったようだ。 おそらく二人は合流している。
あの二人が一緒なら心配はいらない、ひとまず安堵する真紅や翠星石。


問題は、自分たちのこれからの方針だった。

 「マスターが見つからないことには…」


と、さっそく最初にして最大の難関に突き当たってしまう。

なにしろ、真紅と翠星石と蒼星石の3人のマスターはジュンであり、そのジュンは今は雪華綺晶に囚われてしまっている。
ジュンを救い出すには雪華綺晶との衝突が避けられないが、そのためにもジュンの力が必要だった。


 「桜田くんを助けるにも桜田くんの力が必要って……ジレンマね」

と巴が言う。

その言葉が、真紅に何かを閃かせる。

 「ジュンを助けるためにはジュンが……」


翠星石や蒼星石も、ある人物を思い出す。
同一人物だけど、同一人物じゃない・・・もう一人のジュン。


 「そう、もう一人いたんだよ」



■ まあ若干頼りないのだけれどね

その日、ジュンは朝から慌ただしかった。

大学へ行く前に、アルバイト先の本屋に顔を出さなければいけないことになっていたのだが、あいにく、その朝は寝過ごしてしまったのだった。

そこへメールが入り、斉藤さんも今日に限って遅刻であることを告げる。


悪いことが重なる日は、本当に立て続けに面倒が起きるものなのだ。

 「なんか、今日はめんどくさいことが起きる予感がする・・・」


まかなかった世界のジュンのこの予感は、遠からず的中しそうだった。




次回は9号(1/26発売)掲載予定


【 今回の概要 】
期せずして一堂に会することになったドールたちだが、金糸雀と水銀燈の袂別により再び二手に別れて行動することになる。金糸雀たちは水晶の壁に阻まれ、そこで見たこともないドールと出会う。一方の真紅たちは、まかなかった世界のジュンに希望を見出す。



【 今回の考察 】

状況が整理されるような回でした。

金糸雀が旗幟を鮮明にして真紅たちの同盟から離脱、結果として水銀燈と与すことになった。 真紅・翠星石・蒼星石は、「まいた世界のジュン」を救出するために「まかない世界のジュン」に力を借りることにする。

そんな中で、雪華綺晶一派(?)の新ドール登場は衝撃的でした。


▼ 雪華綺晶人形の新しい姉妹たち

◇ 新しいドール

今回、ローゼンメイデン・シリーズではない、新しいドールが登場します。

雪華綺晶人形は皆人をお父さまと呼び、この新ドールを姉妹と呼んでいる。
ということは、新ドールは皆人が作った可能性が高いです。

新ドール
新ドールの背の高さは、ローゼンメイデンの中でも小柄な金糸雀の肩くらい


名前や動力源、好きな食べ物など一切不明。


また皆人が作ったとしたら、気になる点もあります。

・ボロボロすぎる
お父様デビューして間もない皆人が作ったにしては、随分と傷んでいる気がします。
洋服の破れや皮膚の状態からすると未完成品ではなく、長い年月を経て朽ちたように見えます (または、理科室で実験中に混ぜる薬品を間違えて、爆発させてしまった感じ・・・)。

※もっとも、nのフィールド内では時間など関係ないので経年劣化もアリだと思います。


・雪華綺晶人形とも似てない
当然ローゼンメイデンとは作りや材質が違いますが、姉妹であるはずの雪華綺晶人形ともかなり異なっている気もします (みっちゃんに鑑定して欲しい!)。

※雪華綺晶人形は元々ローゼンメイデンで、鳥海ファミリーにとっては謂わば「みにくいアヒルの子」なわけですので違って当然かもしれませんが。。 それに最初は自分の作風なんてないから、いろいろ試してる段階での作品ということなら、バラバラでもおかしくないです。

いずれにせよ、金糸雀のことを「オ姉さマ」と呼んたり、謎の多いドールです。


◇ 他の雪華綺晶人形の姉妹

金糸雀や水銀燈の様子を水晶越しに見ていた雪華綺晶人形の背後で、カタカタと人形たちが動いている。
おそらく、雪華綺晶人形の言う「姉妹たち」なのだと思います。

雪華綺晶人形と姉妹たち
雪華綺晶人形の姉妹たち?

「姉妹たち」は容姿や扮装は不明ですが、足には新ドール同様、ゲートルだか包帯のような布を巻きつけています。

これだけの数の人形を作るには、それなりの日数や材料が必要だとは思います。


◇ ・・・もう一つの可能性

雪華綺晶の世界では、実在するものと幻とを見分けるのが難しいです。
新しいドールや姉妹たちは本当は実在しない、という可能性も否定できません。



▼ まかなった世界のジュン(大学生)

久しぶりに登場したもう一人のジュン。
大学を辞めずに、通い続けているようです。

また、アルバイトも人間関係も悪くないように見えます。

まかなった世界のジュン


真紅は、口では「若干頼りにならない」などと言っているけど、本当は信頼しているのだと思います。

真紅の代用品として座長に返してもらった雪華綺晶人形は、きちんと部屋に飾ってありました。



▼ 水銀燈と金糸雀

二人でいる時の雰囲気が好きです。
姉妹であると同時に、自立した個人同士のコミットという感じがします。

この二人の活躍も楽しみです!





【 その他 】

書店用POPプレゼント企画

コミックス「ローゼンメイデン6巻」のPOPを抽選で5名にプレンゼント。
絵柄は、金糸雀(コミックス6巻の扉絵(表紙絵ではなく))みたいです。

「ローゼンメイデン6巻」のPOPを抽選で5名にプレンゼント


応募締切は、2012年1月5日(当日消印有効)。




<TALE 42>
掲載: 週刊ヤングジャンプ 2012年3号 / 12月15日(木)発売
ページ数: 27ページ
登場人物: 水銀燈、金糸雀、翠星石、蒼星石、真紅、柏葉巴、雪華綺晶のような人形、謎の新人形、まかなかった世界のジュン
備考: 扉に書店POPプレゼントのお知らせあり



[ 関連ページ ]
前回 ローゼンメイデン TALE 41
ローゼンメイデン原作の全話レビュー


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