2014年1月10日、『TVアニメーション ローゼンメイデン オフィシャル ビジュアル ファンブック』 が発売されました。

◆ ◆ ◆
この本は、昨年TBS系列で放映された新アニメ 「ローゼンメイデン(2013)」 のスタッフ・インタビューや設定、イラストを載せたムックです。
発売元は、ぽにきゃんBOOKS (ポニーキャニオンの出版レーベル)。
今回は 「エーデルローゼ」 とか 「ノクトゥルネ」 みたいなドイツ語サブタイトルが付いていなくて、シンプルに 「ビジュアル・ファンブック」 です。

登場人物たちの紹介です。
今回はキャラクターを1から紹介していくのではなく、声優さんへのインタビューがメインになっています。 声を担当された方がそれぞれどのようにキャラを捉えていて、何を意識しながら演じたのか紹介することで、登場人物たちへアプローチします。
7人のドールと2人のジュンが見開き (2 ページ) で、斉藤さん、店長、ラプラスの魔、めぐ、巴、のりが1ページずつで、それぞれ紹介されています。

紹介される順番が結構面白くて、最初は真紅で、2番めに雪華綺晶が来ています。 以降、水銀燈、翠星石、蒼星石、金糸雀、雛苺とドールが続き、そのあとに人間たちの紹介となります。
今回のアニメでは、あまり出番のなかった雛苺もきちんと見開きで紹介されていたのが良かったです。 みっちゃんと梅岡先生の紹介がなかったのは残念です。
インタビューの内容で特に興味を引かれたのは、めぐ役の河原木志穂さんの言葉です。 演じているキャラをどう思うかという質問に 「めぐはおいしいキャラ」 と答えたのが印象的でした。
登場人物たちの表情やいろいろな角度からの姿、小物の細かい設定、背景などの設定画を紹介しています。
細かく描き込まれた道具や背景を見るのは、なかなか楽しいです。


ただ、設定画もですが、特に美術ボードはブルーレイに付いていた小冊子に載っているものとほとんど被っているので、もうちょっと他のシーンのものも見たかったです。
原画を紹介しています。
今回掲載されているのはOPと、あと第1話のシーンの原画がメインです。

こういうのを見ていると、当然ですが、1枚1枚が人の手によって描かれている絵なんだなと改めて感じます。 すごいです!
新アニメ全13話を、文章とフィルムで1話ずつ紹介しています。

各話は見開きページ (2ページ) で、駆け足で進んだ第1話と第13話の2話だけは4ページを費やして紹介されます。
劇中に登場する架空の週刊誌 「週刊 少女のつくり方」。
その表紙をずらりと並べていて、バックナンバーを紹介した広告のように見えます。
各ナンバーそれぞれ、装丁のデザインが個別にきちんと作りこまれているのですね。
アニメで観てたら同じ表紙があっても気がつかないと思いますが、スタッフたちの手を抜かない姿勢がうかがえます。

これによると 「少女のつくり方」 は創刊号から第8号まで存在していて、8号が届いたあとに雪華綺晶の妨害に遭い休刊になったようです。 その時は頭部と右足首部が欠けてしまいましたが、もし第9号があったら頭部と右足首が一緒に届いたのか、それとも別々で、右足首だけしか入ってない (ちょっと残念な) 号が届くようなことになったのか気になります。
「新・少女のつくり方」 の方は、第7号まで送られてきたみたいです。
このファンブックには、劇中絵本 「てのひらの人形」 を全編載せています。

「てのひらの人形」 を掲載したページは、ビンテージな古紙の風合いになっています。
内容はローゼンメイデンのアニメ本編中のものと同じです、続きはありません。
くじの景品の 「てのひらの人形」 のブックレットというのも存在していて、これを入手した (自分はちょうど人里を離れていてくじを引くことが出来ず、あとからヤフオクで落札して引き当てた方に譲ってもらった) のですが、やはり第13話の、
「一番小さなお前に、一番大きな、一番大切な願いを託することになってしまったね」
のところで終わっています。
それはそれとして、
個人的には、今回のファンブックに掲載された分で特筆すべきことがあります。
それは初めて、
「叔父さんは私の家に来た」
の箇所で 「伯父さん」 → 「叔父さん」 に修正されたことです。

これはテレビ放映で第4話を見た時から気になっていたことで、ブルーレイ第3巻でも景品のブックレット版でも修正されていませんでした。
実は、こんなどうでもいいことなのに、ひそかにずっと気になっていました。
これで安心して眠れます!

ちなみに、この景品ブックレット版 「てのひらの人形」 だけが唯一、縦書きに書かれています。
キービジュアルや他の雑誌に掲載されたイラストを紹介しています。
やはり、今回のストーリーの軸となる真紅、水銀燈、雪華綺晶を描いた絵が多く見受けられます。
それと、ヤングジャンプの読者投票で見事 「ベストシスターズ」 に選出された 翠星石&蒼星石 の双子を描いた絵も多かったです。

ローゼンメイデンの新アニメ制作に携わった主な方々、7名のインタビューを掲載しています。
ブルーレイに付いている小冊子に掲載されたインタビューとは違う内容です。
自分的にはこれを楽しみにして、この本を購入しました。
実際、光宗信吉さんやALI PROJECTの宝野アリカさんのお話は、特に興味深く読ませていただきました。 光宗さんも宝野さんも旧作から引き続いての参加ということもあり、作品への思い入れも強いようで、音楽の話はもちろんローゼンメイデンが自分の中でどういう位置を占めているのかも語っていらっしゃいます。 その他、PEACH-PIT先生やAnnabelさん、総作画監督の坂井久太さんのインタビューも読めます。
ただ残念だったのは、メインスタッフでいらっしゃる 監督の畠山守さん と 構成・脚本の望月智充さん のインタビューを読んでも、何一つとして得られるものや刺激になるようなことがなかったということです。 この2人の話は面白くないです。 というのも、ローゼンメイデンについて何も語っていないので。
例えばインタビューの中で 「どうしてローゼンメイデンの仕事を引き受けたのか」 という質問に対し望月さんは、ただ仕事の入ってきた事務的ルートを説明しています (そういうことを訊いてるのではないだろうし、本を手にしているファンもそんなことが知りたいわけではないと思う)。
秋葉原を中心に展開された薔薇乙女応援プロジェクトについて、見開きページで報告されています。

ローゼンメイデンはまた、アニメ化して欲しいです!
サイズはA4です。
ページ数は128ページ。

本誌のカバーは特殊な加工で、舞い散る花びらがキラキラしています!
そして、それに触ると指紋がべったり付きます!

表紙で1つ気になったことは 「Rozen Maiden Official Visual Fan Book」 とだけあることです。

デザインの都合上、アルファベット表記を選んだのだと思いますが、オフィシャルブックであれば 「Rozen Maiden」 と 「ローゼンメイデン」 の使い分けはしっかりした方がいいと思いました。
あるいは、補足で見える場所に新しいローゼンメイデンのアニメであることを示す 「新」 や 「2013」 というキーワードを入れておくべきだと思いますが、表紙にも帯にも一切表記がありません。 書店で手に取った時に、「新しいアニメの方のムックだ」 という情報が全く与えられないのは、売る側にも買う側にも不利益になってしまう気がします。
新しいアニメに関しては、ブルーレイやDVDは買わなくていいかもしれませんが (自分は全巻買います!)、この本だけは買っておいて損はしない気がします。
内容が充実してます。

[ TVアニメーション ローゼンメイデン オフィシャル ビジュアル ファンブック ]
出版社 :ぽにきゃんBOOKS
発売日 :2014年1月10日
定 価 :3,000円 (2,857円+税)
サイズ :29.6 x 21 x 1.2 cm / 128ページ
→ ローゼンメイデン オフィシャル ビジュアル ファンブック
(Amazon)

◆ ◆ ◆
この本は、昨年TBS系列で放映された新アニメ 「ローゼンメイデン(2013)」 のスタッフ・インタビューや設定、イラストを載せたムックです。
発売元は、ぽにきゃんBOOKS (ポニーキャニオンの出版レーベル)。
今回は 「エーデルローゼ」 とか 「ノクトゥルネ」 みたいなドイツ語サブタイトルが付いていなくて、シンプルに 「ビジュアル・ファンブック」 です。

今回のファンブックは、トロイメントの「ノクトゥルネ」や原画集「クンストヴェルク」と同じA4サイズ
内容
目次
- 003 キャラクター
- 028 設定画・美術ボード
- 043 原画ギャラリー
- 057 フィルムストーリー
- 088 週刊 少女のつくり方
- 089 てのひらの人形
- 103 イラストギャラリー
- 119 スタッフインタビュー
- 126 その他
キャラクター
登場人物たちの紹介です。
今回はキャラクターを1から紹介していくのではなく、声優さんへのインタビューがメインになっています。 声を担当された方がそれぞれどのようにキャラを捉えていて、何を意識しながら演じたのか紹介することで、登場人物たちへアプローチします。
7人のドールと2人のジュンが見開き (2 ページ) で、斉藤さん、店長、ラプラスの魔、めぐ、巴、のりが1ページずつで、それぞれ紹介されています。

このシリーズからの新キャラ、店長や斉藤さんももちろん紹介されています
紹介される順番が結構面白くて、最初は真紅で、2番めに雪華綺晶が来ています。 以降、水銀燈、翠星石、蒼星石、金糸雀、雛苺とドールが続き、そのあとに人間たちの紹介となります。
今回のアニメでは、あまり出番のなかった雛苺もきちんと見開きで紹介されていたのが良かったです。 みっちゃんと梅岡先生の紹介がなかったのは残念です。
インタビューの内容で特に興味を引かれたのは、めぐ役の河原木志穂さんの言葉です。 演じているキャラをどう思うかという質問に 「めぐはおいしいキャラ」 と答えたのが印象的でした。
設定画・美術ボード
登場人物たちの表情やいろいろな角度からの姿、小物の細かい設定、背景などの設定画を紹介しています。
細かく描き込まれた道具や背景を見るのは、なかなか楽しいです。

ほとんど登場しなかった結菱氏の車イスにまで、細かく指示が書き込まれています

背景も細部までガッツリ
ただ、設定画もですが、特に美術ボードはブルーレイに付いていた小冊子に載っているものとほとんど被っているので、もうちょっと他のシーンのものも見たかったです。
原画ギャラリー
原画を紹介しています。
今回掲載されているのはOPと、あと第1話のシーンの原画がメインです。

美術館を意識したような演出
こういうのを見ていると、当然ですが、1枚1枚が人の手によって描かれている絵なんだなと改めて感じます。 すごいです!
フィルムストーリー
新アニメ全13話を、文章とフィルムで1話ずつ紹介しています。

フィルムストーリーは、グリッドにとらわれないページレイアウトで綴られる
各話は見開きページ (2ページ) で、駆け足で進んだ第1話と第13話の2話だけは4ページを費やして紹介されます。
週刊 少女のつくり方
劇中に登場する架空の週刊誌 「週刊 少女のつくり方」。
その表紙をずらりと並べていて、バックナンバーを紹介した広告のように見えます。
各ナンバーそれぞれ、装丁のデザインが個別にきちんと作りこまれているのですね。
アニメで観てたら同じ表紙があっても気がつかないと思いますが、スタッフたちの手を抜かない姿勢がうかがえます。

「週刊 少女のつくり方」 バックナンバー一覧
これによると 「少女のつくり方」 は創刊号から第8号まで存在していて、8号が届いたあとに雪華綺晶の妨害に遭い休刊になったようです。 その時は頭部と右足首部が欠けてしまいましたが、もし第9号があったら頭部と右足首が一緒に届いたのか、それとも別々で、右足首だけしか入ってない (ちょっと残念な) 号が届くようなことになったのか気になります。
「新・少女のつくり方」 の方は、第7号まで送られてきたみたいです。
てのひらの人形
このファンブックには、劇中絵本 「てのひらの人形」 を全編載せています。

謎の絵本として登場し、謎のまま終わった劇中絵本 「てのひらの人形」
「てのひらの人形」 を掲載したページは、ビンテージな古紙の風合いになっています。
内容はローゼンメイデンのアニメ本編中のものと同じです、続きはありません。
くじの景品の 「てのひらの人形」 のブックレットというのも存在していて、これを入手した (自分はちょうど人里を離れていてくじを引くことが出来ず、あとからヤフオクで落札して引き当てた方に譲ってもらった) のですが、やはり第13話の、
「一番小さなお前に、一番大きな、一番大切な願いを託することになってしまったね」
のところで終わっています。
それはそれとして、
個人的には、今回のファンブックに掲載された分で特筆すべきことがあります。
それは初めて、
「叔父さんは私の家に来た」
の箇所で 「伯父さん」 → 「叔父さん」 に修正されたことです。

今回のファンブックで修正された箇所
これはテレビ放映で第4話を見た時から気になっていたことで、ブルーレイ第3巻でも景品のブックレット版でも修正されていませんでした。
実は、こんなどうでもいいことなのに、ひそかにずっと気になっていました。
これで安心して眠れます!

一番くじの景品・ブックレット 「てのひらの人形」
ちなみに、この景品ブックレット版 「てのひらの人形」 だけが唯一、縦書きに書かれています。
イラストギャラリー
キービジュアルや他の雑誌に掲載されたイラストを紹介しています。
やはり、今回のストーリーの軸となる真紅、水銀燈、雪華綺晶を描いた絵が多く見受けられます。
それと、ヤングジャンプの読者投票で見事 「ベストシスターズ」 に選出された 翠星石&蒼星石 の双子を描いた絵も多かったです。

スタッフインタビュー
ローゼンメイデンの新アニメ制作に携わった主な方々、7名のインタビューを掲載しています。
ブルーレイに付いている小冊子に掲載されたインタビューとは違う内容です。
- 畠山守 - 監督
- 望月智充 - 構成・脚本・音響監督
- 坂井久太 - キャラクターデザイン・総作画監督
- 光宗信吉 - 音楽
- ALI PROJECT - オープニングテーマ
- Annabel - エンディングテーマ
- PEACH-PIT - 原作
自分的にはこれを楽しみにして、この本を購入しました。
実際、光宗信吉さんやALI PROJECTの宝野アリカさんのお話は、特に興味深く読ませていただきました。 光宗さんも宝野さんも旧作から引き続いての参加ということもあり、作品への思い入れも強いようで、音楽の話はもちろんローゼンメイデンが自分の中でどういう位置を占めているのかも語っていらっしゃいます。 その他、PEACH-PIT先生やAnnabelさん、総作画監督の坂井久太さんのインタビューも読めます。
ただ残念だったのは、メインスタッフでいらっしゃる 監督の畠山守さん と 構成・脚本の望月智充さん のインタビューを読んでも、何一つとして得られるものや刺激になるようなことがなかったということです。 この2人の話は面白くないです。 というのも、ローゼンメイデンについて何も語っていないので。
例えばインタビューの中で 「どうしてローゼンメイデンの仕事を引き受けたのか」 という質問に対し望月さんは、ただ仕事の入ってきた事務的ルートを説明しています (そういうことを訊いてるのではないだろうし、本を手にしているファンもそんなことが知りたいわけではないと思う)。
その他
秋葉原を中心に展開された薔薇乙女応援プロジェクトについて、見開きページで報告されています。

ローゼンメイデンはまた、アニメ化して欲しいです!
「ローゼンメイデン オフィシャル ファンブック」 の本
大きさ
サイズはA4です。
ページ数は128ページ。

今回のファンブックは、原画集の 「Kunstwerk - クンストヴェルク -」 (左) などと同じ寸法です。
表紙
本誌のカバーは特殊な加工で、舞い散る花びらがキラキラしています!
そして、それに触ると指紋がべったり付きます!

強力な武器となり姉妹にも襲いかかる花びらが、怪しく光る
表紙で1つ気になったことは 「Rozen Maiden Official Visual Fan Book」 とだけあることです。

デザインの都合上、アルファベット表記を選んだのだと思いますが、オフィシャルブックであれば 「Rozen Maiden」 と 「ローゼンメイデン」 の使い分けはしっかりした方がいいと思いました。
あるいは、補足で見える場所に新しいローゼンメイデンのアニメであることを示す 「新」 や 「2013」 というキーワードを入れておくべきだと思いますが、表紙にも帯にも一切表記がありません。 書店で手に取った時に、「新しいアニメの方のムックだ」 という情報が全く与えられないのは、売る側にも買う側にも不利益になってしまう気がします。
総評
新しいアニメに関しては、ブルーレイやDVDは買わなくていいかもしれませんが (自分は全巻買います!)、この本だけは買っておいて損はしない気がします。
内容が充実してます。

[ TVアニメーション ローゼンメイデン オフィシャル ビジュアル ファンブック ]
出版社 :ぽにきゃんBOOKS
発売日 :2014年1月10日
定 価 :3,000円 (2,857円+税)
サイズ :29.6 x 21 x 1.2 cm / 128ページ
→ ローゼンメイデン オフィシャル ビジュアル ファンブック
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