ROCK & SNOW No.58
- ロックアンドスノー 2012冬号 -ロクスノ2012年冬号(通巻第58号)が12月6日に発売されました。
第1特集は「日本のボルダー 名課題」。北海道から九州までのエリアから、地元クライマーに推薦してもらったという165の課題を掲載。
第2特集は「山岳滑降の現在形2012」、自分的にはこの号の本命記事です。2人のビッグマウンテン・ライダー、ザビエル・デ・ラ・ル(Xavier De Le Rue - ボード、フランス)とアンドレアス・フランソン(Andreas Fransson - アルペンスキー、スウェーデン)のエクストリームへ挑戦する姿勢やモチベーション維持方法、コンディションの整え方などを紹介している。特にフランソンの記事は、2011年のデナリ南壁を初滑走した時の様子を克明に紹介していて興味深い。
その他にも日本のトップライダーたちがボード、アルペンスキー、テレマークの山岳滑走道具紹介もしている。ただ、アルペンの軽量化、テレマークの太板化という傾向は相変わらずで、これに関しては特に目新しい情報はない。
◆ 本誌とは関係ないが、ザビエル・デ・ラ・ルの最新ドキュメンタリー作品『WHITE NOISE』が公開されてたのでご紹介です。山ボーダーでなくても楽しめる20分映像。
"White Noise - full movie - Japanese subtitles" from TimeLine Films on Vimeo.
◆ こちらは、アンドレアス・フランソンのデナリ南壁初滑走に挑んだ際の映像。
First ski descent on Denali south face by Andreas Fransson from Bjarne Salén on Vimeo.
シリーズ連載・プロがすすめるスタンダード技術は「衝撃力(インパクトフォース)を理解しよう」という内容。墜落した際にクライマーとビレイヤーにかかる衝撃力は、ロープなどに係数、落下係数、ダイナミック係数があると説明し、このうちクライマーとビレイヤーが実際にコントロールできるのは落下係数とダイナミック係数の2つだという。結論を言うと衝撃を和らげるには、ロープは新しいものを使うこと、それと確実に適切な間隔でプロテクションをセットしていくという当たり前に思えるような結びになっているが、重要な割にあまり触れる機会のない内容だと思うので、ぜひ目を通してみてください。
同じくシリーズ連載、ジャックさんが書いているクライミング道場は「クライマーの羽・肩甲骨ではばたこう」というもの。肩甲骨の使い方を視覚的で直感的に書いた説明したもので、とてもイメージしやすいです。初~中級者向けの内容で多くの人が参考にできますし、その他、たとえばクライミングの指導に当たっている立場の人も教え方の参考にできるかと思います。
次号の発売日は、
2013年3月6日(水)
『ROCK & SNOW 2012冬号 No.58』
定価 1,400円 (1,333円+税)
発行 2012年12月6日 発売
出版社 山と渓谷社
URL http://www.yamakei.co.jp/products/2812906221.html
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