山とスキーとローゼンメイデン

登山、スキーについてのブログです。 また、ローゼンメイデンについての記事も書いています。

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ローゼンメイデン0-ゼロ- 第2階

ローゼンメイデン0-ゼロ- / 第2階

ここは夢と現のはざまの塔だから



すべての始まりは夢からだった。
そこに眠っていたのは、世にも美しい少女…。



■ 12階

この日も坊ちゃんは遥雲閣へ来ていた。
街も人も塔も、いつもと変わらないように見えた。

昇降機ガールが前日から姿を見せない、という話を小耳に挟む。
多くの人にとっては、それも取るに足らない些末なニュースのようだった(明日になれば、全てはまたいつも通りに戻っているのだろう)。

ただ、その昇降機ガールが菊の妹だと聞かされていた坊ちゃんには、少し引っかかるものがあった。


坊ちゃんを乗せたエレベーターは12階に到着する。
ここが塔の最上階で、展望室となっている。

これより上に階は存在しない。



■ 魔法つかいの建てた塔

坊ちゃんは、この12階からの景色が好きだった。

東京の街を一望できるくらいに高かったし、同時に、路地の様子や往来する人たちの背格好もはっきりと認識できるくらいに低かった。
遠眼鏡でのぞきこめば、いつもの日常世界は消え失せ、全く新しい世界が立ち上がってくる。

この展望室は高すぎもしないし低すぎもしない、ちょうど「はずま」のような高度にあった。

この塔を建てた人物は「幻郷」の出現する高さを、きちんと知っていたのかもしれない。


 「魔法つかいが建てたなんて触れ込みも、頷ける」

坊ちゃんは、一心不乱に遠眼鏡の中の世界を覗き続ける。
せっかく開かれた「幻郷」の扉が、閉じてしまわぬように。



■ 夢と現のはざま

やがて日没を迎える。
吹きさらしになっている展望室は、いよいよ風が冷たい。
時間切れのようだった。

この日も、坊ちゃんは薔薇乙女を見つけることができなかった。

下の階の休憩室へと降り、それから自分は少し休んでからいくと言って、付き添いの運転手を先に車に帰す。
坊ちゃんは一人で休憩室の椅子に座り、目を瞑る。


少し眠ってしまったようだ。
気付くと、あたりはすっかり薄闇に包まれていた。
自分の他には誰もいない。

いつかの夢で見た汽車の中の風景みたいだ、と坊ちゃんは思う。
もしかしたらここは、初めて薔薇乙女に逢ったあの夢の続きなのかもしれない――夢と現実が混ざり合うあの領域――。

休憩室にぼんやりと灯りがともり、窓の外は一段と暗くなる。


そして、水銀燈が現れる。



■ 水銀燈

坊ちゃんは薔薇乙女の姿を見てもあまり驚かない。
むしろこの場所では、そうして現れることのほうが自然で当たり前のように思われた。

水銀燈は、そんな坊ちゃんのリアクションに少しがっかりする。
もうちょっと驚いてくれたり怖がってくれたほうが、水銀燈としては主導権を握りやすいから。


坊ちゃんは、自分は薔薇乙女のうちの一人を探し求めている、しかし探しものは君ではない、と水銀燈に告げる。

水銀燈もそれ以上深く追及しない。
この坊ちゃんが姉妹の誰を探してるかは、あまり重要ではないようだった。


 「貴方は夢幻の中に『薔薇乙女』の誰かを探している」

水銀燈は言う。

 「この私もね」


坊ちゃん同様、水銀燈も薔薇乙女の一人を探しているらしい。
探しているのは「第0ドール」、8人目の姉妹。



■ 菊と翠星石の決意

菊は、華の行方不明のことを帰宅した坊ちゃんから知らされる。

心配させまいと平静を装ってはいるけれど、誰よりも妹の華のことを知っている菊が動揺していることは、翠星石にも伝わってきた。


菊は、明日は休みをもらって遥雲閣へ行ってみるつもりだと言う。
翠星石もその手助けをしたいからと、同行を申し出るのだった。




次回は2016年5月号(4/19発売)掲載予定


【 今回のあらすじ 】
遥雲閣に通い詰める坊ちゃんの前に水銀燈が現れる。水銀燈もまた薔薇乙女の一人を求めて、この塔に辿りついたという。探しているのは第0ドール。一方、妹の華が姿を消してしまったと聞かされた菊も、手がかりを追って、翠星石と共に遥雲閣へと向かうことになった。



【 今回のローゼンメイデン 】

第1話の時点でいろいろと謎が出てきたので、今回の第2話で少しは状況が整理されると思いきや、逆にさら広がっていき、絡まった糸がますますこんがらがってしまったような印象を受けました。
物語はいよいよ複雑な様相を呈してきました(もちろん良い意味で)。

今回は水銀燈の登場と、そして「第0ドール」が衝撃的でした。



▼ 水銀燈

『Rozen Maiden』『ローゼンメイデン』に続きこのシリーズでも、水銀燈は2番目に登場した薔薇乙女となりました。

水銀燈は起承転結の「承」の役割を担っているようで、彼女の登場によって物語がさらに広がっていく印象を受けます。

第2階 水銀燈登場


今回、水銀燈は「第0ドール」をストーリーに持ち込みます。



▼ 第0ドール

水銀燈は「第0ドール」を探していると言う。
第0ドールが既に登場していてる誰かなのか、全くの新しいキャラクターなのかは不明。

物質の器を持たない(「ジャンクにもなれない哀れな幻影(→ TALE 10)」の)雪華綺晶のことを言ってるのかとも思いましたが、水銀燈は「8人姉妹」と明言しているので、少なくとも既出のローゼンメイデン7姉妹の誰でもないのは確かなようです。

もちろん水銀燈の思い違いにすぎない可能性もありますが、彼女はその存在を強く確信しています。


◇ 「第8ドール」ではない8人目の薔薇乙女

8人目のローゼンメイデンが、「第8ドール」ではなく「第0ドール」であることは不思議です。

そして「第0ドール」の存在を知っているのは、おそらく第1ドールである水銀燈だけだと思われます(少なくとも、今回「七姉妹」と言っていることから、翠星石は第0ドールの存在を知らない)。

翠星石と水銀燈(と読者)
8人目の存在を知っているのは水銀燈だけ?


以上の点から推測できることの1つは、水銀燈が作られた直後、初めてお父様の箱庭世界に連れてこられた時に、そこで「第0ドール」の姿を目にしたのかもしれない、ということです。
と言うのも、もし街や森で突然見知らぬドールが水銀燈の目の前に現れて、その相手がローザミスティカを持つローゼンメイデンだと分かったら、まず新しい妹「第8ドール」と考えるのが自然なので。というか、もしこれが過去編なら、まだ水銀燈は雪華綺晶の姿を見てないということになるので、その新顔が「第7ドール」であると考えるはずです。

第7や第8ではなく、やや飛躍して「第0ドール」であると水銀燈が確信したのなら、その確信に至るシチュエーションというのはかなり限定されてくると思われます。


もし、最初の薔薇乙女であるはずの自分よりも先に姉が存在していたということになれば、水銀燈にとってはかなり衝撃だったと思います。そして長い間、他の姉妹にも話さず共有もできず、重大な秘密と不安を一人で抱え込んでいたということになります。


その他、ローゼンメイデン・シリーズの大腿部内側にはナンバーが刻印されていますので、水銀燈がそれを見た可能性も考えられます。


◇ 第0ドールと13階

そもそも序数詞ではない 0 をナンバリングしたドールというのは、今回坊ちゃんが言った通り、本来であればおかしいですし成り立たない気もします。

ただ「序数としての0」に関しては、例えば、イギリスなどヨーロッパの多くの国では「Ground Floor」の概念がありますが、これは建物によっては「0階」と表記されることもあるようです。考え方の違いから来るものですので、日本人にしてれみば0階なんておかしな感じですが、それを使う国の人たちにとっては当然の感覚なのだと思います。

さて、もし遥雲閣十二階に0階があってそれを含めて12階だと言ってるのだとしたら、日本での数え方では遥雲閣の最上階は13階ということになり、ここに、ないはずの13階が出現します。

もちろん、遥雲閣は日本の建物ですから12階は12階ですし、作中での13階出現はそういう意味ではありませんでしたが、茫洋とした第0ドールのイメージを何とか掴むために(便宜的に0を序数として用いている)「Ground Floor(0階)」という考え方を持ち込んでみるのも、1つの手がかりになるのかもしれません。



▼ 十二階 ――魔法つかいの建てた塔――

◇ 展望室からの眺め

十二階の展望室に上がりそこから遠眼鏡で覗くことで、いつものよく知っている世界が全く違った世界に見えてくる、と坊ちゃんは言います。

「別の世界から見た現実世界」というのは真紅が『第0世界』で状況を説明した時のセリフですが、これに通じるものがあるようにも思えます。 《→ 『Rozen Maiden』PHASE4》

RozenMaiden Phase4 第0世界
『Rozen Maiden』Phase4の第0世界


◇ 夢と現のはざまの塔

坊ちゃんはまた、遥雲閣を「夢と現のはざまの塔」と表現します。

そして夢と現の「はざま」というのは、プラスのマイナスの「はざま」に位置する 0 という数字を彷彿とさせます。
『ローゼンメイデン0』では既に「出現(プラス)」と「消失(マイナス)」が頻出していますが、それらがこの遥雲閣を起点としているところも興味深いです。

数字がプラスとマイナスを行き来するには、どうしても「0」というポイントを通過する必要があるのと同様に、遥雲閣にも何か「出入り口」的な要素があるのかも・・・とか。



▼ 出現と消失

状況整理もかねて、少しだけ書き出してみました。

□ 本来は存在しないはずなのに、世界に出現したもの
・ 薔薇乙女
・ 遥雲閣の13階
・ 第0ドール
・(坊ちゃんの夢の中に出てきた紳士)
・(12階展望室から覗く遠眼鏡の中に出現する「幻郷」)

□ 存在すべきなのに、世界から消えてしまったもの
・ 菊の妹・エレベーターガール華
・(翠星石の記憶、鞄、蒼星石)
・(人工精霊) ← 単に描く必要がなかっただけの可能性大



▼ 坊ちゃんの探している薔薇乙女 = 真紅

水銀燈の登場や第0ドールの存在でますます謎が深まった今回第2階ですが、判明したこともあります。
その1つが、坊ちゃんの探している薔薇乙女は真紅であるということ。

坊ちゃんは夢の中で真紅を見てから、すっかり心を奪われたという。
以後、本当に存在するかも分からない薔薇乙女について熱心に調べ始めます。

今回、水銀燈は何か思惑があるのかないのか、坊ちゃんの薔薇乙女探しの手助けをすると申し出ます。もし彼の探しているのが真紅だと知っていたら、また少し違ったことになってたかもしれません。




<第2階>
掲載: ウルトラジャンプ 2016年4月号 / 3月19日(土)発売
ページ数: 28ページ
登場人物: 菊、坊ちゃん、運転手さん、翠星石、水銀燈
備考:



[ 関連ページ ]
前回 ローゼンメイデン0-ゼロ- 第1階


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