山とスキーとローゼンメイデン

登山、スキーについてのブログです。 また、ローゼンメイデンについての記事も書いています。

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ローゼンメイデン tale32

TALE32 / 新しい朝

僕、こいつみたいになりたい――…


■ 今日の乙女座は1位だよ

 「行ってきます」


ジュンは、桜田家一同の声援と見送りを受けて家を出る。
学校に復帰する日を迎えたのだった。

ドアを開け、朝の街に足を踏み入れる。
久しぶりに感じる空気。

 「朝のにおいって、こんなだっけ…」


人々は、それぞれの目的地に向かっている。
ジュンを見咎める者はいない。
街では誰もが等しく匿名的で、しがらみがないように思われた。

そのことは、ジュンを安堵させる。

 「大丈夫、足だって軽い」


しばらく行ったところで、後ろから声をかけられる。

 「おはよう…桜田くん?」

 「柏葉…」


巴だった。
ジュンが学校へ通うことをやめてしまったあとも、顔を合わせ会話を交わしていた、ただ一人の級友だ。

通学路で会う巴は、図書館や自宅で会う時とは雰囲気が違ってみえた。
巴は当たり前のように、同級生と挨拶を交わしている。

 「柏葉、なじんでいるんだ。通学路っていう当たり前のこの空気に」


身近な友達である巴が自分の知らない世界と繋がっているという事実は、ジュンに疎外感を与える。

  僕だけが、違うんじゃないか?


ここはもう、学校という社会の入り口だ。先ほどの街みたいに見知らぬ他人同士の集合体で構成されている世界ではない、それぞれが名前を持ち顔を持って繋がっている、「よそ者」の自分にはまだ居場所がない場所だ、とジュンは感じる。

暗転していく世界…。

 「…桜田くん? どうしたの大丈夫?」


ジュンは、そのまま意識を失う。



■ 繭の中

目を覚ました時、見慣れない光景が視界に映る。
周囲は白い膜に覆われている。


近くで、話し声が聞こえる。

 「そう…校門の前で」

 「はい、とても気分が悪そうに」


 ああ…

ジュンは、自分の置かれた状況を把握する。


 最悪だ

意識を失って、保健室に運ばれてきたのだ。
復帰を決めた日に、自分の足で教室どころか、校門の中にも入ることが出来なかった自分を情けなく思うジュン。

 「帰りたい――」


突然、遮断するように引かれていた白いカーテンが開かれる。
カーテンによって作り上げられていた、ささやかな独立世界が外から開かれる。


 「ジュン!」

そう言って、皆人が入ってくる。

 「学校来てるって聞いたからさ」


先日、図書館で知り合ったばかりだが、屈託がない。

 「よかったよ、学校来てくれて」


ジュンは、断りもなしに自分の世界に入り込んできた皆人に対し、違和感や嫌悪感を感じていないことに気がつく。
とても自然に扉を開けて、繭の中に入ってきた。


おそらく皆人は誰とでも、こうやって自然に接することが出来るのだ。

  僕、こいつみたいになりたい――…


今度はジュンが、皆人を羨ましく思うのだった。



■ nのフィールドへ

その頃、桜田家で留守番をしていた真紅、翠星石、蒼星石の3人は、庭でお茶を飲んでいた。
そこへクッキーの匂いに誘われたのか、雛苺の友達だった猫が現れる。

クッキーを猫にあげる真紅たちは、しかしこれから出かけなければならないと言う。


 「そうですね、のりやジュンが出かけている間に」

 「nのフィールドへ向かいましょう」



■ 転入生

一方、教室では、この日転入してきた生徒の話題でもちきりになっていた。
学級委員長として巴が、転入生の少女に便宜をはかる。


 「新しい教科書、明日には届くって先生が…ノートは私のでよければコピーするから」

 「ありがとう、委員長さん」


転入してきた少女は、本当は中学2年生より上の年齢だという。
長期の入院のため学校へ通えず、女子校から転入してきた、と本人は言う。

そして、会いたい人がいる、と言った。

 「会いたい人?」


 「そう、このクラスの」

少女は答える。

 「桜田ジュンくん」


転入してきた少女は、柿崎めぐだった。




次回は15号(3/10発売)掲載予定


【 今回の概要 】
学校へ復帰する日、エールを送られて家を出たジュンだったが、通学路の途中で意識を失いそのまま保健室へ運ばれる。駆けつけてきた皆人に、ジュンは少しだけ元気をもらう。そしてその同じ日、柿崎めぐが巴とジュンのいるクラスに転入してきた。



【 今回の考察 】

いよいよ、ストーリーが動き出したローゼンメイデン。
前回のEXTRA TALEがワンクッションを入れる番外編だったので、今回はTALE31(前々回)の続きです。


▼ 人間関係

今まではドールと人間の関係が主に描かれてきましたが、今回、ジュンが外の世界に出ていったことで、人間関係も複雑になってきそうです。
以前とは別人となって登場し転入してきためぐ、ジュンの閉じられた世界を少しだけ開いてくれた皆人、巴、そして、その他のローゼンメイデンのマスターたち。

ここでは、TALE32(今回)が始まった時点での、人間の登場人物(マスター+皆人)同士が、どれだけ認知しあっているかを表にまとめてみました。推測は抜きで、本編での描写だけを判断基準としました(巴と皆人は同学年なのでお互いを知っているかもしれませんが、描写がないので×としました)。


○…面識がある(名前と顔を知っている)  △…名前だけ知っている  ×…名前も顔も知らない  
※…本来のめぐであれば他のマスターの名前を知らないはずだが、明らかに異変が起きていて、今回はジュンのことも知っていたので不明ということにしておきます。また、ジュンは無意識の海で水銀燈の記憶に触れた際めぐの顔を見ているが、意識下での出来事なので△とした。


 ジュン皆人めぐ†オディ一葉みつ
桜田ジュン
柏葉巴××××
鳥海皆人×××××
柿崎めぐ†×
オディール××××
結菱一葉×××××
草笛みつ×
背景色がは、さくら中学の生徒


参考
TALE28で、草笛みつとジュンが協力して描いていた図
・その他、本編での描写

110212_02.jpg
tale28で、みっちゃんとジュンが描いた図




【 その他 】

「ローゼンメイデン」イラスト&スーパードルフィーの展示!

 夜想ベルメール展part3
「ベルメールと日本の球体関節人形」展
http://www.yaso-peyotl.com/archives/2011/02/post_799.html


        2011年2月14日~3月14日
            於・東京の浅草橋




<TALE 32>
掲載: 週刊ヤングジャンプ 2011年11号 / 2月10日(木)発売
ページ数: 27ページ
登場人物: ジュン、鳥海皆人、柏葉巴、柿崎めぐ、真紅、翠星石、蒼星石、桜田のり、ボス猫



[ 関連ページ ]
前回 ローゼンメイデン EXTRA TALE
ローゼンメイデン原作の全話レビュー


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